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歯槽膿漏とは

HOME> 歯の豆知識 > 歯槽膿漏とは
2017年04月30日07時00分 
「歯槽膿漏」と言う言葉は、最近あまり聞かれなくなってきている言葉で「歯槽膿漏」と「歯周病」は、ほぼ同じ意味で使われています。

現在、医学的には歯周病のほうがよく使われています。

今では当たり前に使われている「歯周病」という言葉は、約40年前はまだ使われていませんでした。
私が歯科大学に入学した1991年に、大学では「歯周病学」の講座が創設されて5年目だと言う聞いたことがあります。

「歯周病」という言葉は、そのころから一般的な用語として使われ始めたと思われます。

「歯槽膿漏」は40年程前の時代の言葉で、年配の方が主に使われています。


「歯を支えている歯槽骨と言う歯の周囲の骨が溶けて、歯の周囲から膿が漏れ出てくる状況」をさせ指名す病気でもあります。

1現在での、歯周病の末期の状態の重篤な状態を歯槽膿漏といえます。

・歯茎が腫れ
・血が出やすくなる
・口臭がする
・歯茎から膿がでる



私が大学を卒業して、初めて勤務した先の院長先生がおっしゃっていましたが、

約40年前、歯槽膿漏という言葉を使っていた時代の日本の一般開業医では、また、歯槽膿漏は細菌による感染だという認知はされていなかったようです。
当時、健康保険に歯槽膿漏の治療も適応範囲に入っていませんでした。

「歯磨きが悪いと歯槽膿漏になる。」という事実は知っていても、
なぜ起こるのか?
原因が何なのか?
などが分かっていなかったと言います。

今では、当たり前のように認知されるようになってきましたが、歯槽膿漏(歯周病)の原因は、歯周病菌と呼ばれる細菌が原因となる病気です。

歯ブラシなどによる掃除を怠ったり、行き届かなかったことにより歯垢(プラーク)が蓄積し、その中に住んでいる細菌のが増え、細菌の活動によって歯ぐきが炎症を起こしてしまい、赤くなったり腫れたり、口臭がしたり、膿が出たりします。

歯につく歯垢(プラーク)は細菌の塊で、1mg中に10億もの細菌がいると言われています。

日本では成人の80%前後の方が歯槽膿漏(歯周病)になっていると言われています。

歯槽膿漏は、生活習慣病といわれる糖尿病や高血圧などと同じで初期の段階ではあまり自覚症状がありません。
口臭も自分自身では気づきにくいです。

気づいた時には病状がかなり進行しているといった事も珍しくありません。

自分が歯槽膿漏(歯周病)にかかっている人、あるいは自分の歯槽膿漏(歯周病)がどの程度進行しているかということを知っている人は、実に少ないのです。


歯槽膿漏(歯周病)の症状


〇初期の歯槽膿漏(歯周病)
・歯肉炎…歯茎がたまに腫れたり、赤く充血したり、歯ブラシに血がにじむ程度
・初期の歯周炎…ときどき歯茎が腫れ、出血しやすくなり歯ブラシをした時には出血します。お口の口臭も出始めます。歯の揺れはなく噛んでも痛くありません。痛みのない状態です。

〇中等度の歯槽膿漏(歯周病)
・頻繁に歯茎が腫れ、出血しやすく歯ブラシをした時には多く出血します。お口の口臭も出ます。
歯ぐきを押すと歯の周囲から膿が出ることがあります。歯が揺れ始め、硬いものが噛みにくくなる。歯が浮くような感じになる時がありますが、腫れた歯茎を押すと痛む程度でまだ強い痛みのあまりない状態です。

〇末期の歯槽膿漏(歯周病)
・歯茎は腫れ続けて歯ブラシを当てなくても出血するようになり、歯の周囲から膿が出続けお口の口臭はかなりきつくなります。
歯を支えている歯茎の骨がほとんど無くなり歯は著しく揺れて噛むことができなくなります。時折、歯茎が大きく腫れ痛みは強く出るようになります。



歯槽膿漏の治療法


〇患者様ご自身で歯槽膿漏(歯周病)治療のためにすること
歯槽膿漏になる原因は、患者様ご自身の毎食後の歯磨きする習慣がキチンとできていなかったり、磨いていても綺麗に磨ききれていなかった為、お口の中に歯周病菌が増えたことが原因となる病気です。

歯槽膿漏(歯周病)の治療では歯周病菌などの原因菌を減らすため、まずご自身が毎食後に歯磨きをする習慣の徹底することや時間をかけて歯磨きを徹底的に行うことです。

1キチンと歯を磨くことはとても難しく

歯と歯肉の間を確実に清潔にすることが大切です

次に生活習慣の改善です。

食べたら歯を磨く、寝る前はよりしっかりと歯磨きをする。
洗口剤(マウス・ウオッシュ:リステリンなどのデンタルリンス)を使用し殺菌する、という習慣をつけましょう。

1日や2日頑張っても意味がありません。

毎日続ける習慣をつけましょう。

薬局などで販売している「歯槽膿漏予防用」や「歯周病予防用」と表示のある歯磨き剤やうがい薬(洗口薬)、塗り薬を積極的に使用しましょう。

口臭予防用のみの記載があるうがい薬(洗口剤)では、口臭は改善されますが歯槽膿漏・歯周病には効果がありません。

しかし、歯周病菌の温床となる歯石がついてしまった場合、歯槽膿漏は薬局で販売しているような「塗る歯槽膿漏薬」「歯ブラシ用歯槽膿漏薬」で一時的に改善されることがありますが、完全に治癒することはありません。

歯石は硬く、ご自身で完全に除去することは難かしです。
歯科医院で完全に除去してもらいましょう。
〇歯科医院での歯槽膿漏治療
歯科医院での治療は、ご自身では取れない歯垢(プラーク)や歯石の除去、歯の根の表面をツルツルして殺菌することが基本となります。

歯科衛生士にブラッシング指導を受け患者様ご自身がしっかりと歯を磨けるようになるテクニックやアドバイスをすることです。

しかし、重度の歯槽膿漏の場合は、歯茎の手術を行わないと治癒しない時があります。



☆歯槽膿漏と関係がある他の病気

最近の研究で歯槽膿漏は、ただ単に口だけの病気ではないことが分かって来ています。

全身との関連が示唆されています。

簡単に説明すると、
糖尿病の人は歯周病になっている人が多く、しかも治りにくい。
心臓の血管に関係して、動脈硬化を引き起こす(心筋梗塞の)原因の一つ。
骨粗鬆症や妊婦への影響として低胎児出産なども関連性が示唆されています。

最後に…


歯槽膿漏は気づかないうちに進行してしまいます。
歯茎の腫れや歯磨き時の出血、口臭など異常を感じたら、すぐに対処することで歯槽膿漏の悪化を防ぐことができます。

初期や中等度の歯槽膿漏・歯周病は治療することができます。

症状がひどくなり重度の歯槽膿漏・歯周病になると歯茎の骨が溶けてしまい口臭もひどくなり、治療できず歯を抜くことしかできない病気です。

ご自身で毎日の歯磨きや、うがい薬、塗り薬で改善されないと思ったら、歯科医院で相談して適切に治療してもらうことが一番です。

歯科医院で歯石や歯垢(プラーク)を取る治療を行いましょう。



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