インプラント研修報告2025.11 口腔内スキャナーのアップデート 歯科医院での活用法についての研修

先日、私が所属している大阪口腔インプラント研究会の研修会に参加してきました。
「口腔内スキャナーのアップデート、歯科医院での活用術」という講演会でした。
講師は兵庫県姫路市で開業され、デジタル機器を使った最先端の歯科診療に長年取り組んでこられ、日本臨床歯科CADCAM学会の会長も務められている北道敏行先生です。
5年ほど前に私と技工士の飯田で姫路に行き、セレックシステムおける口腔内スキャナーやミリグマシーン、セラミックス作製の研修を北道先生から学んでおります。
今回の北道先生のお話では、最近の口腔内スキャナーは光学技術や画像処理、AI の進歩により、精度・操作性・スキャンスピードが大きく向上していることが紹介されました。
従来は一部の症例だけに使われていたものが、今では被せ物や詰め物だけでなく、矯正やインプラントなど幅広い治療に応用できるレベルに進化しているそうです。特に印象的だったのは、「型取りの機械」から「情報を見える化する道具」へと役割が変わってきているという点です。

お口の中を3Dデータで記録することで、むし歯や歯周病のリスクを分かりやすく患者さんに説明したり、将来のかみ合わせや見た目のシミュレーションを患者さんと一緒に確認できます。
定期検診のたびにデータを比較すれば、良くなっているところ・悪くなっているところが一目で分かり、セルフケアのやる気アップにもつながると感じました。また、スキャナーを起点としたデジタルワークフローにより、技工所とのやり取りがスムーズになり、補綴物ができあがるまでの時間短縮や、精度の安定にも貢献するとのことでした。
これは患者さんにとっては「通院回数の減少」や「治療期間の短縮」にもつながります。
西田辺えがしら歯科としても、こうした最新のデジタル技術をどのように取り入れれば、患者さんにとって分かりやすく、安全で質の高い診療につながるのか、あらためて考えさせられる講演でした。
今後も新しい情報を学び続け、「お口の状態をていねいに見える化し、一緒に改善していく医院」でありたいと思います。講演で得た知識は、日々の診療や今後の設備導入の検討にも活かしていきます。
阿倍野区の西田辺にある西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
関連記事


