「強く歯を磨くと血が出る」
「歯茎がたびたび晴れる」
私は何年も歯周病治療をしてきて、歯周病で来院される方の中には、もっと早く会いたかった!と思う方が非常に多くいらっしゃいます。
歯周病の症状は歯茎からの出血に始まり、痛みもなく進行していきます。
腫れ、痛みなど症状が出た時には手遅れ、といったケースが多々あるからです。
私は中学生の時に事故で歯を数本、失っています。
これ以上、私自身が歯を失いたくないという、強い思いから歯科医師になりました、
当院に、ご来院いただく方の歯も1歯でも多く救いたい!と思い歯周病治療に携わっています。
そして、日本臨床歯周病学会所属し歯周病の予防から治療、再発防止のメインテンスまで歯科衛生士とともにチーム医療を行っています。
当院の歯周病治療
歯周病学会のガイドラインをもとに正しい知識と技術で治療を行っています。
また私たちはジアズ(JIADS)という歯科医師の研修施設で卒後研修を受けて、歯周治療を基礎から応用(歯周外科や歯周再生療法)を学び続けています。
歯周治療だけでなく、虫歯治療との連携や長期的な審美性・機能性を重視した治療を行っています。
また歯周内科治療を取り入れ、従来の歯周病治療(歯石除去や外科的処置)とは異なり、薬(抗生物質や抗真菌薬など)を用いて歯周病の原因となる細菌や真菌を除去する治療法も行っています。
当院の歯科衛生士について
当院の歯科衛生士は上間京子先生を師事としています。
上間先生は日本の歯科衛生士界を代表する存在であり、歯科衛生士の卒後研修機関「Jokanスクール」の代表です。
スウェーデンやアメリカなど海外で予防歯科を学び、その知識と経験をもとに「技術・知識・人間力のバランス」を重視した教育を行っていただいています。
歯周病ってどんな病気?
歯周病は歯を失う第一位の原因です。歯周病は、遺伝や加齢によるものではなく、お口の中に住み着いている歯周菌により引き起こされる炎症で、歯の表面につく歯垢(プラーク:細菌の塊)が原因の歯の周囲の骨の病気です。
日本人の約80%の人が歯周病になっているといわれています。
歯周病は症状が少なく、サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)ともいわれるように、気づかないうちに病状が進行し、ひどくなるまで自覚されることの少ない病気です。
また、多くの場合、1歯だけでなく、多数の歯が歯周病に侵されてることが多く、虫歯以上にやっかいな病気です。
歯周病はお口の中にとどまらず、脳血栓、脳梗塞、心筋梗塞、心内膜炎、肺炎、口臭、骨粗しょう症、糖尿病、早産、低体重児出産など、全身の病気をも引き起こす原因だと解明されています。
歯周病の治療の方法
上表が歯周病の治療の進行です。
検査
まずは歯の周りの歯周ポケットなどを測る歯周精密検査を行います。
歯周病が、どの程度、どの歯が歯周病に罹られているのかを調べます。
歯周ポケットの測定方法と深さ別の治療法について詳しくはコチラ
初期治療
そして、重要になるのがブラッシング指導です。
毎日のブラッシングができていないと歯周病治療で歯石除去をおこなっても、すぐに元に戻ってしまいます。
当院では歯垢(プラーク)の染め出し検査を行い指導しています。
その後、スケーリング(歯肉縁上の歯石の除去)を行います。
歯周病治療のスケーリングについて詳しくはコチラ
次に再検査を行い、必要な患者様にはSRP(スケーリング ルートプレーニング)という歯肉縁下歯石の除去と表面を綺麗に滑沢するルートプレーニングをおこないます。
歯周外科
次の再検査でも問題が残るようなら、歯周外科処置(フラップ手術)や歯周組織再生療法をおこなっていきます。
最後は歯のメインテンスとなります。
定期的な検査とスケーリングをおこない現状を安定、維持していきます。
歯周病が悪化しやすい方
妊娠中の方
妊娠中は体温が高くなり、お口の中で菌が繁殖しやすいといった環境になっています。
また、飲食の回数が増えるため、歯垢(プラーク)が増えやすくなり、「つわり」、体調の悪さから歯磨きがおろそかになりやすいです。
また、妊娠により増加した女性ホルモン「エストロゲン」により、歯周病の原因菌が異常増殖しやすいと報告されてしまいます。
歯周病と早産との関連
糖尿病の方
糖尿病にかかっている人の場合、歯周ポケットの中の歯周病菌をやっつけてくれる白血球の働きが弱くなります。
短期間のうちに歯周病が進行して重度になってしまうことが多いです。
降圧剤などの薬の副作用
歯茎に炎症があると、降圧剤の種類により歯肉が異常に増殖する薬の副作用があります。
喫煙をされる方
ニコチンの血管収縮作用(血管をちじめる)により、お口の全体や歯茎の血流が悪くなりm白血球が少なく、働きが弱まります。
歯周病菌の攻撃に歯茎が負けやすくなり、歯茎の炎症が進みやすく歯周病が重症化しやすくなります。
また、血管が悪いため歯周病になっていても、症状の一つである「歯茎からの出血」が起きにくくなり、自分が歯周病になっていることに気づきにくくなります。
ストレスなどの精神的因子
歯ぎしりや食いしばりのある方は、その強い噛みしめにより歯周組織の破壊、歯の動揺が早まります。
栄養欠陥
ビタミンB12が不足すると歯茎の血管が傷つきやすくなります。歯周病菌に感染しやすくなります。
歯周病についてのQ&A
実際に歯周病について、当院でご質問いただいた質問を 、Q & A形式で記載しています。