一生涯、歯を残すことができる歯医者です。
皆さんはご存知でしょうか?
現在、日本では「歯医者は虫歯がでたら行くところ」と思われており「虫歯を削って詰めること」が歯科診療だと考えられています。
それは日本の健康保険制度による悪影響が強くあります。
風邪などで体調が悪くなり病院に行く、怪我をして外科の病院に行く、これらは予防や予期できなく起こってしまうことなので、当然でしょう。
日本の健康保険制度では病気になって治療すると保険がきくのです。
なので健康診断や予防接種は自費診療なのです。
つまり、歯医者では虫歯にならないと保険治療できないのです。
日本の健康保険制度では予防歯科は行うことが基本的にできません。
それゆえに虫歯になったら、その穴を埋めることが歯医者の役割と誤った認識を多くの方がされています。
そして、歯科医師側も治療することでしか診療報酬を得ることができないため、治療ばかりが優先されているのが実情なのです。
虫歯や歯周病は自然発生的におこりません。
虫歯や歯周病になる細菌やお口の環境、唾液の質、食生活など原因が必ずあるのです。
虫歯になる原因を除去しない限り、時間と場所を変えて再発していきます。
歯科治療の場合、虫歯を削った穴を詰めても、実際に歯は元に戻ることはありません。
虫歯の部分を削り取って詰め物(代替物)を充填するだけなのです。
充填された詰め物は多くの場合、3~5年で寿命を迎えます。
そして再治療が必要になりになり、その度に、削った穴はドンドン大きくなり、歯が失われていくのです。
歯周病もそうです。
一度、痩せた歯茎は元には戻らないのです。
加齢もあいまって、年を重ねるごとに歯茎は痩せていく方向でしか進みません。
本来、歯科医療は虫歯や歯周病になってからよりも原因を除去して予防していくことがベストな医療なのです。
皆さんは虫歯・歯周病の原因を除去できているでしょか?
私は虫歯治療を空いた穴を埋めるだけではなく、虫歯になる原因を除去していくことも歯科医院の責務だと考えています。
現在、政府で検討されている経済財政運営の指針「骨太の方針」では「国民皆歯科検診」導入を検討し全国民に毎年、歯科検診を義務付けするように3~5年後を目途に実施すると閣議決定されています。
高齢になって歯の数が多い人ほど健康的な生活を送れるそのような統計を出しており、80歳で自らの
厚生労働省も歯を20本残す「8020運動」を推進しています。
(出典:8020運動・口腔保健推進事業実施要綱)
阿倍野区 西田辺えがしら歯科では、虫歯や歯周病のしっかりとした検査を行い原因を調べ、除去することで一本でも多くの歯を残し一生涯、歯を残すことができる歯医者を目指しています。
医)優伸会 西田辺えがしら歯科
院長 江頭伸行
健康寿命を伸ばすために
全身の健康は歯の健康から
残存歯数が多い高齢者ほど、入院・介護に頼らず自立して健康でいられることが明らかになっています。
永久歯を抜く一番の原因は何かご存知ですか?
現在、歯を失う一番の原因は『歯周病』、2番目は『虫歯』。
歯周病は、原因菌が歯茎の骨を溶かす病気です。
一度、溶けた骨は元には戻りません。
日本では、成人の約80%が歯周病にかかっています。
歯周病は痛みを伴わず、ゆっくり進行するために気付きにくいのが特徴です。
症状に気づいた時には重症しており、歯を抜くことになる怖い病気。
歯周病は初期症状が少なく、気づかずに静かに進行する、サイレント ディジース(静かな病気) と呼ばれています。
原因の2番目である「虫歯」も、同様に、完全な回復が不可能な病気です。
一度治療した歯は、再発や歯科材料の脱落、破損、劣化などにより、平均で8~9年ごとに再治療が必要と言われています。
治療を繰り返すと元の歯はどんどん小さくなり、最終的に抜くことになります。
歯を抜くことと、全身の健康の関係
歯を抜くと、入れ歯やブリッジを入れることになり、周りの歯に負担がかかり、また多くの歯が失われることになります。
食べ物を適切に噛むことができなくなり、あまり噛まずに飲み込むような食生活になります。
野菜など硬い食材は敬遠し、柔らかい食材を好むようになり、炭水化物や糖質などの摂取が増えます。
そして、栄養バランスが崩れて肥満につながります。
肥満は慢性疾患への入り口です。
高血圧、高脂血症、高血糖につながり、その後、糖尿病の併発、さらに動脈硬化を伴い、ほかの臓器にも影響し、寿命を短くしてしまいます。
また、咀嚼がしっかりできないと、認知症にもなり易いとデータも出ています。
「今痛い虫歯を、治療して噛めるようにすれば終了」という治療は、詳しい治療方針の説明もないので短時間で終わり、安価で、患者様は一時的に満足されるかもしれません。
しかし、原因や個人リスク(なりやすい体質)を取り除いていないと、良い治療をしても虫歯・歯周病が再発し、更に悪化の道を進みます。
早い段階からこの虫歯・歯周病の2つの病気を予防していれば、歯を失い、全身の健康を失う可能性はかなり低くなります。
歯のメインテナンスをしましょう
メンインテナンスは建物や自動車などの点検や整備、維持というニュアンスで使われ、イメージすることが多いでしょう。
歯のメインテナンスでは、歯のチェック(点検)と歯のクリーニング、フッ素塗布で虫歯や歯周病になりにくいお口の環境づくり(整備)おこない、点検や整備により生涯に1本でも多くの歯を残していくこと(維持)がメインテナンスの目的です。
例えば皆さんがマイホームを建てた場合、マイホームを建てることがゴールではありません。
長く心地よく住めるように、毎日の掃除、年に数回の大掃除はもちろんのこと、築年数がたってくるとドア、トイレ、キッチン、風呂が傷みリホームの必要がでてきたり、外壁や屋根なんかも修繕などが必要になっていきます。
そのために必要なのがメインテナンスです。
歯やお口の中もマイホームと同じく、治療終了がゴールではありません。
毎日の歯磨きだけでは、良い状態をずっと維持していくのは難しくなります。
まして一度、虫歯や歯周病になった歯は、これまで以上に点検・管理をしっかりしないと再び傷んでしまう可能性が高いのです。
無数の細菌が生息し、毎日食べ物を咬み続けるお口の中は、まさに歯は「嵐の中に立っている家」そのものなのです。
そんなお口の健康を守るには、個々のお口に合わせたメインテナンスは欠かせません。
■歯を失ってしまったら
現在、失った歯を補う方法には、入れ歯、ブリッジ、インプラントの3つがありますが、入れ歯では噛む力が30%、ブリッジでも60%に減少してしまいます。
一方、インプラントでは90%まで回復するため、ご自分の歯とほぼ同じ強さで噛めることになります。
しっかりと噛めて、見た目も良いインプラントは、結果的に健康寿命を伸ばします。
審美治療によるセラミックなどの歯は、歯が白く美しい口元は表情を豊かにし、それによって生活にもハリが出てきます。はつらつとした笑顔は、毎日の生活を楽しく、健康的に過ごす源なのです。
保険のものに比べて、安全性も耐久性も良く、虫歯の再発をも予防します。健康面を考えると、審美治療の金額以上のメリットがあることに間違いはありません。
歯科治療はアンチエイジングにもつながるのです。
残存歯数と医療費の関係
香川県歯科医師会の調査では、40歳以上の人で自分の歯が「0~4本残っている人」と「20本以上残っている人」の年間医療費には、175,900円も差があるという統計が出ています。
引用:香川県歯科医師会「平成22年度香川県歯の健康と医療費に関する実態調査」
自分の歯が多く残っている方の方が、生涯の医療費が少なくなることが明らかになっており、歯が少ない方よりも健康であるということがデータで明らかになっています。
しかしながら、残念ながら、ここでご説明していることは、ほとんどの日本人がまだ知らない事なのです。
「歯科治療は時間がかかる」「痛い」「高い治療を勧められる」「何度も行かないといけない」と歯医者に不満を感じる患者様も中にはいらっしゃいます。
しかし、私たちには、「丁寧にご説明し、ご理解いただいた上で、最良の治療を提供したい」、「本当に身体に優しく、長持ちする詰め物やかぶせ物をお勧めしたい」という想いがあります。
それが、みなさんの「噛める人生」だけでなく、将来の健康、医療費の減少、そして人生の質の向上につながるからです。
私たちは、生涯を見据えた、良質の治療を提供することで、皆様に最高の人生を送っていただきたいと考えています。
診療方針(MTM)
あなたは、なぜ虫歯や歯周病になってしまったのでしょうか?
現在の日本の歯科治療は、削ったり、詰めたり、被せたりと、治療が主体に行っています。
これは、ある面、日本の健康保険制度の悪影響と言えます。
世界に誇れる日本の健康保険制度は、病気になったら保険が適応になる制度です。
歯科治療を施すことで、痛みが無くなり、噛めるようにもなりますが、虫歯や歯周病になった原因を除去できてはいないのです。
虫歯や歯周病になるには、それなりの原因が必ずあります。
それを患者さん自身にも、自分の歯を守るために理解してもらいたいと考えています。
MTM(メディカルトリートメントモデル)-虫歯や歯周病の原因となるリスクを知ること-
MTM(メディカルトリートメントモデル)とは、予防先進国スウェーデンの予防歯科の教授であったボー・グラッセ教授の提唱する歯科医療モデルのことです。
特徴として、口腔内の二大疾患である「虫歯」と「歯周病」の現状とリスク(なりやすさ)を検査・分析します。
治療を行う前に、その原因を突き止め、原因を取り除くとともに、患者さんに現状やリスクについてお伝えする為にカウンセリングを行います。
その後、患者さんのリスクに合わせた治療を行い、継続的な歯やお口のメインテナンス(歯のクリーニングやフッ素など)を行う一連の治療から予防歯科への流れです。
私たちが師事している熊谷先生の、山形県酒田市にある日吉歯科診療所では、35年以上、このMTMを実践することにより、日本で予防実績をあげ世界的に注目を集めています。
定期的なメインテナンス(歯科衛生士による歯のクリーニング・フッ素塗布など)を受ける方のうち
・約90%の子供が20歳まで永久歯の虫歯なし。(日本全体でわずか約3%)
・70歳以上の人の歯の残存本数は、平均約26本。(日本全体で平均約17本)
を達成し、地方の町でこれだけの成績を上げていることで世界から注目されています。
当院の歯科医師・歯科衛生士・歯科カウンセラーも、このMTMを行うにあたり、熊谷先生から研修を受け、特別なトレーニングを積んでおります。
MTMの検査
口腔内写真撮影
患者さまに視覚的に現在の歯の状態を把握していただくために、お口の中の写真を撮影します。
お口の中は自分自身では見えにくいので、治療の前後でどのように変化したか、治療後にお口の健康状態がどれくらい保持できているか?を、写真を見ながら時系列でご説明しています。
レントゲン写真撮影
歯から顎の骨全体、顎の関節、副鼻腔まで広範囲が写ります。
顎の骨や顎関節の病気の治療、矯正治療、歯の生え替わりの確認など、全体像の把握に役立ちます。
歯周組織検査
一本ずつ歯の周りの歯肉に炎症や出血がないか、歯周ポケットは深くないか、歯を支える骨の状態、歯に動揺がないかを調べ、歯周病進行度を確認します。
この予防プログラムMTM(メディカルトリートメントモデル)の大きな特徴は、虫歯治療に先立って歯磨き指導や歯のクリーニングを行い、歯やお口の衛生状態の改善から始めるということです。
位相差顕微鏡検査
患者様から直接採取した歯垢(プラーク)の中に、どのような細菌が存在しているのかを位相差顕微鏡という高倍率の顕微鏡にて特定していく検査です。
検査時に記録し録画してありますので、後日、視聴することも可能です。
唾液検査
唾液検査は、患者さん一人ひとり異なる虫歯のなりやすさ(唾液の質・量、口腔内細菌など)を評価する検査です。
そして、唾液検査を実施してリスクを評価して終わりではありません。
検査で把握できた情報をもとに、「なぜ、虫歯になってしまうのか?」「本当の原因は何なのか?」予防するには何をすればいいか?を導き出すことができます。
健康保険外で自費診療になり、希望者のみ行っています。
MTMでは虫歯治療に先立って衛生状態の改善する
その後、MTM(メディカルトリートメントモデル)では、虫歯治療に先立って歯磨き指導や歯のクリーニングを行い、細菌を減らし、歯やお口の衛生状態の改善から始めるということです。
歯やお口の衛生状態が改善することで、虫歯菌・歯周病菌の数が減って腫れや出血などの炎症がなくなります。
その結果、削る部分が小さく抑えられたり、詰め物する際や神経を抜く際などに雑菌が入るのを防ぐことができ虫歯の再発を防ぎます。
そうすることで、将来的に歯を長くもたせることができます。
緊急性のある治療の場合
初回来院時に、痛み、腫れ、不具合などの症状があり、生活に支障がある場合は、まず応急処置を行います。