口臭 治療 原因 対策 西田辺えがしら歯科 阿倍野区 歯医者 

口臭がする原因と自分で出来る対処法と当院での治療の流れ

口臭 治療 原因 対策 西田辺えがしら歯科 阿倍野区 歯医者 

「マスクの中で自分の息が気になる」

「家族に口臭を指摘された」

こうしたご相談は珍しくありません。

口臭は誰にでも起こり得ますが、原因を丁寧に見極め、適切なケアを続ければ多くは改善できます。

このページでは、口臭の成り立ちをにおいの発生源から整理し、自分で出来る対処法と歯科での検査と治療、当院での治療の流れと、再発を防ぐ生活の整え方までを、できるだけやさしい言葉でまとめました。

口臭の出どころをまず理解する

口臭は口の中に原因あったり、鼻腔が原因(激しい鼻炎や蓄膿)だったり、肺や胃(ニンニクなど臭いの強い食事をした後)から来ることもあります。

今回は口の中(口腔)に原因がある場合について書いていきます。

口臭は大きく「生理的口臭」と「病的口臭」に分けられます。

生理的口臭は、起床直後や空腹時、緊張時などに一時的に強くなるタイプで、唾液量が減って口の中が乾くことが主な理由です。

いっぽう病的口臭は、口の中の病気(口腔由来)が多くを占め、次いで鼻・のどの病気、さらに少数ですが全身の病気が関与する場合があります。

とくに口腔由来の口臭は、舌や歯茎、歯の周りにいる細菌がタンパク質を分解して「揮発性硫黄化合物」などのにおい物質を作ることで起こります。

つまり、細菌の住処(プラーク・舌苔・食べかす)を減らし、乾燥を防ぐことが基本方針になります。

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口臭の主な原因

  • 舌苔(ぜったい)…舌の表面にたまった白っぽい付着物。細菌と食べかす、はがれた粘膜などの集合で、強いにおいの発生源になります。
  • 歯周病…歯茎の炎症や歯周ポケットの中で細菌が増え、独特のにおいが出ます。出血や膿があると強まります。
  • 虫歯・歯の神経のトラブル…深い虫歯、壊れた被せ物のすき間、神経の感染(根尖性病変)などでにおいが出ます。
  • 清掃不良・食べかすの停滞…歯間・奥歯の溝・被せ物やブリッジの下部、入れ歯の内面に汚れが残ると発生します。
  • 口の乾燥(ドライマウス)…唾液が少ないと自浄作用が落ち、細菌が増えます。薬の影響、口呼吸、加齢、脱水などが関与します。
  • 入れ歯の不適合・清掃不足…合っていない入れ歯は汚れやすく、においの温床になります。
  • 鼻・のどの病気…副鼻腔炎、扁桃のトラブルなどで口臭が強くなることがあります。
  • まれな全身の病気…胃腸の内容物が上がってくるわけではありませんが、糖尿病の血糖コントロール不良や肝・腎の重い障害などでにおいが変化することがあります。頻度は高くありません。

自分でできる一次対応

口臭に気づいたとき、まずは口の中を乾かさないことが大切です。

起床後と就寝前、食後にはていねいにブラッシングを行い、歯と歯の間はフロスや歯間ブラシで汚れを落とします。

舌の表面に厚い白い苔がある場合は、やわらかい舌ブラシで“奥から手前に軽く数回なでる程度にとどめ、ゴシゴシ強くこすらないようにしてください。

強すぎる刺激は逆に舌を傷め、かえって舌苔を増やす原因になります。舌ブラシの使用をオススメします。

臭舌 汚れ 口臭 治療 原因 対策 西田辺えがしら歯科 阿倍野区 歯医者 
左:汚れの付着あり 右:正常

水分はこまめに取り、唾液を出す目的で無糖のガムを噛むのも有効です。

アルコールや強いメントール入りの洗口液に頼りすぎると、粘膜が乾いて逆効果になる場合があるため、洗口液はあくまで補助と考え、基本の歯みがきと舌ケアを主役にしましょう。

入れ歯をしているようであれば、毎食後に外して専用ブラシで清掃し、就寝時は指示に従って保管・浸け置きを行います。

また口呼吸が習慣化している方は、日中から鼻呼吸を意識し、就寝時は枕の高さや湿度を整えることも乾燥予防に役立ちます。

当院での治療の流れ

当院ではまず、いつから・どの場面で・どの程度気になるかを詳しく伺います。

飲水量・薬の内容・ドライマウスの自覚・鼻やのどの症状・睡眠と口呼吸の傾向など、乾燥につながる要因も確認します。

つづいて口腔内診査で、舌苔の量・歯茎の炎症・歯石の付着・虫歯や被せ物のすき間・食べかすの停滞をチェックし、歯周基本検査(ポケットの深さや出血)や必要に応じて虫歯などをX線写真で病変の有無を評価します。

入れ歯・ブリッジ・インプラント周りは、清掃のしやすさと適合を丁寧に見ます。

口臭そのものの評価は、官能検査(実際のにおいを段階で評価)や、必要に応じて機器による口臭測定を併用し、主観だけに頼らないよう配慮します。

鼻やのどの病気が疑われる場合は、必要に応じて耳鼻咽喉科との連携をご案内します。

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病態別の治療とケア

舌苔が主体の場合は、正しい舌清掃の指導と、乾燥を招く要因(口呼吸・脱水・カフェインやアルコールの過多)の見直しを行います。

歯周病が主体のときは、スケーリングやルートプレーニングで歯石とプラークを徹底的に除去し、出血を抑えて細菌の温床を減らします。

必要に応じて歯周外科や噛み合わせの調整を検討します。

虫歯や被せ物の不適合が関係している場合、感染源の除去と再修復を行い、清掃性の高い形態へ改善します。

入れ歯が原因なら、適合調整や再製作、清掃方法の再教育を行います。
ドライマウスには、こまめな水分補給、唾液腺マッサージ、就寝時の加湿や鼻呼吸の指導を行い、薬の影響が疑われるときは主治医と情報共有して対応を検討します。

洗口液はアルコールを含まないタイプを中心に、使用方法と頻度を明確にして“効かせる場面”を一緒に決めます。鼻・のどの慢性炎症が疑われる場合には、耳鼻咽喉科での評価と治療を並行します。

生活全体の整え方

口臭は口だけの問題に見えて、生活のリズムと強くつながっています。

朝食を抜くと唾液が少ない時間が長引くため、軽くてもよいので朝食を取ることが乾燥対策になります。

水や無糖のお茶をこまめに飲むことで自浄作用が保たれます。
だらだら食べ・糖分の多い飲料のちびちび飲みは、細菌の栄養を常に供給することになり、口臭と虫歯の双方のリスクになります。

喫煙は口腔乾燥と歯周病悪化の主要因です。

禁煙はにおいの改善だけでなく、歯茎の健康回復にも直結します。睡眠不足や強いストレスも唾液の分泌を下げるため、睡眠時間の確保とリラックスの習慣づくりも大切です。

よくある疑問への答え

「市販のタブレットやスプレーだけで治りますか?」という質問をよくいただきます。

これらは一時的ににおいを和らげる補助で、原因の除去にはなりません。
歯周炎や虫歯、舌苔、乾燥といった土台が整うと、タブレットやスプレーを使わなくても気にならなくなるケースが多くあります。

「胃が悪いから口臭がするのでは?」という心配も多いのですが、胃そのものが直接の口臭原因になることは一般的ではありません。

逆流性食道炎などで口腔内に酸味が上がると不快感は出ますが、においの中心はやはり口の中にあることが大半です。

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受診の目安(迷ったら参考に…)

ていねいな歯みがきと舌ケアを1〜2週間続けても改善が乏しい

歯茎の出血・腫れ・ぐらつき、入れ歯の強い違和感がある

口の乾きが強く、水分をとってもねばつきが続く

鼻づまり・のどの痛み、後鼻漏(鼻水がのどに落ちる感じ)などの鼻・のど症状が長引く

ひとつでも当てはまれば、歯科での評価をおすすめします。必要があれば耳鼻咽喉科などの受診も同時に検討します。

まとめ

西田辺えがしら歯科では、問診・口腔内診査・歯周基本検査・必要時のレントゲン検査を組み合わせ、原因を明確にします。

結果をご説明し、クリーニングと歯周治療、虫歯や被せ物の再治療、入れ歯の調整、舌ケアとホームケアの指導、乾燥対策、生活リズムの整え方まで、実行しやすい順序に並べ直してご提案します。

再発予防としては、3〜4か月ごとの歯のクリーニング(メンテナンス)でプラークと歯石をリセットし、舌苔や乾燥の傾向を一緒に見直します。

口臭は「におい」を出す細菌と乾燥が中心となって起こり、舌苔、歯周病、虫歯、清掃不良、入れ歯の不具合、鼻・のどの炎症、そして一部の全身状態が関与します。

焦点は、発生源を減らすことと、乾燥を防ぐことです。

正しいブラッシングとフロス、やさしい舌清掃、入れ歯の徹底清掃、水分・睡眠・鼻呼吸の確保、だらだら食べの是正、禁煙といった基本を整え、歯科で原因を特定しながら治療とメンテナンスを重ねれば、においは落ち着いていきます。

気になる息は、正しく向き合えば変えられます。一人で悩まず、どうぞお気軽に当院へご相談ください。

阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行

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