歯の咬耗と治療法

「歯がすり減ってきた」
「前歯が短くなった気がする」
「歯ぎしりを指摘されたことがある」
このようなお悩みは、歯の咬耗(こうもう)が関係している可能性があります。
咬耗とは、歯と歯が繰り返し接触することで歯の表面がすり減る現象です。
加齢とともに自然にみられることもありますが、歯ぎしりや食いしばりなどにより強い力が加わることで進行が早くなる場合があります。
咬耗は自然に元に戻ることはないため、歯の状態や原因に応じた適切な対応が重要です。
大阪市阿倍野区の西田辺えがしら歯科では、咬耗の診査を行い、患者さんのお口の状態に合わせた治療や予防方法をご提案しています。
本記事では、咬耗に対する主な対応方法であるレジン修復、ナイトガード、ボトックス治療について解説します。
目次
咬耗は歯ぎしりや食いしばりによって進行します
咬耗の主な原因のひとつが、歯ぎしりや食いしばりです。これらは就寝中や無意識のうちに起こることが多く、ご自身では気づかない場合もあります。
歯ぎしりや食いしばりでは、通常の食事の際よりも強い力が歯に加わることがあり、その状態が続くことで歯の表面が徐々にすり減っていきます。咬耗が進行すると、歯の形態が変化し、知覚過敏や噛み合わせの変化につながることがあります。
咬耗した歯は自然に元の形に戻ることはないため、進行を防ぐことと、必要に応じて歯を保護することが重要になります。

歯の咬耗による悪影響
- 噛み合わせの高さが低くなり、口元がたるみ、口角にしわが多くって老けて見えるようになる。
- 歯の凹凸がなくなるため、かみ砕く能力低下や話にくさがでる。
- 一部の歯に過剰な力がかかり、歯を痛めてしまう。
- 咬耗により、より深く噛み込むようになり顎の関節がいたくなることがある。
- 歯の神経近くまでが歯のすり減りへることにより痛みがでる。
- 歯が尖ってきて、歯の破折がおこりやすくなる。
歯の咬耗の治療
レジン修復
コンポジットレジンは、歯の形を回復するために使用される歯科材料のひとつです。
すり減った部分にレジンを追加することで、歯の形態を補うことが可能な場合があります。
ただし、咬耗の治療においてレジン修復はすべての症例に適しているわけではありません。
特に、歯ぎしりや食いしばりが強い場合や、複数の歯にわたり広範囲に咬耗がみられる場合には、修復したレジン部分に継続的に強い力が加わるため、摩耗や欠け、脱離が起こる可能性があります。
そのため、咬耗が全体的に進行している場合には、レジン修復のみで長期的な安定を得ることが難しいこともあります。西田辺えがしら歯科では、歯の状態や咬合の状況を確認し、レジン修復が適しているかどうかを慎重に判断しています。
咬合再構成
咬合再構成とは、すり減った歯の形態をセラミックや金属の被せ物で回復しながら、上下の歯が適切に接触するように高さを回復させていく治療です。
一度咬耗により低くなった歯の高さを元に戻すことは顎関節や顎の筋肉に多大な負荷をかけてしまいます。
そのため治療は慎重に段階を踏んで進められ、まず現在の噛み合わせの状態を詳しく診査し、どの程度の回復が必要かを判断します。その後、レジンなどを用いて仮の修復を何度か行い、顎や筋肉に無理な負担がかからないか、日常生活で問題なく噛めるかを確認します。
この段階で問題がなければ、最終的な修復へと進み、セラミックやジルコニア、金属冠を装着していきます。
この治療は健康保険適応外で高額な治療費がかかります。
ただし、咬合再構成はすべての咬耗症例に必要となるわけではありません。
咬耗の程度が軽度であり、噛み合わせのバランスに大きな問題がない場合には、ナイトガードによる歯の保護や、必要に応じた限局的な修復で対応できることもあります。
一方で、全体的に歯がすり減っている場合や、噛み合わせの安定が失われている場合には、咬合再構成を行うことで長期的な歯の保護が期待できます。

咬耗治療では原因への対応が重要です
咬耗の治療では、すり減った部分への対応だけでなく、その原因となる歯ぎしりや食いしばりへの対応が重要です。
歯の形を回復しても、原因となる力が継続して加われば、再び咬耗が進行する可能性があります。
そのため、西田辺えがしら歯科では、咬耗の程度、噛み合わせの状態、歯ぎしりの影響などを総合的に確認し、必要に応じてナイトガードやボトックス治療などを含めた対応方法をご提案しています。

ナイトガードは咬耗の進行を防ぐ基本的な治療
咬耗の進行を防ぐために、最も基本的な方法のひとつがナイトガード(マウスピース)の使用です。
ナイトガードは就寝時に装着することで、歯同士の直接的な接触を防ぎ、歯への負担を軽減することを目的としています。
歯ぎしりや食いしばりによる咬耗が認められる場合、ナイトガードは歯の保護に有効な方法です。歯のすり減りを完全に止めるものではありませんが、歯に加わる力を分散させることで、咬耗の進行抑制が期待できます。
ナイトガードは健康保険の適用で作製可能な場合もあり、多くの患者さんにとって取り入れやすい治療法です。

ボトックス治療は筋肉の緊張を軽減する治療法です
歯ぎしりや食いしばりの力が強い場合には、ボトックス治療が検討されることがあります。ボトックス(ボツリヌストキシン製剤)を咬筋に注射することで、筋肉の過度な収縮をやわらげ、歯に加わる力を軽減することを目的とした治療です。
この治療により、歯への負担が軽減され、咬耗の進行抑制が期待されます。ただし、ボトックス治療はすり減った歯を元に戻す治療ではなく、あくまで歯への過度な力を軽減することを目的としたものです。
また、ボトックス治療は保険適用外の自費診療となるため、適応については歯の状態や症状を確認したうえで検討することが重要です。

西田辺えがしら歯科での咬耗の診査とご相談について
歯の咬耗は、早期に状態を確認することで、歯への負担を抑えやすくなります。
歯のすり減りが進行する前に適切な対策を行うことが、歯の長期的な維持につながります。

※咬耗が疑われる場合は、次のような症状に注意してください。
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歯の先端が平らになっている
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冷たいものがしみる
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歯ぎしりを指摘されたことがある
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歯の長さが短くなったように感じる
これらの症状がある場合は、歯科医院での診査をおすすめします。
まとめ(咬耗は早期診断と適切な予防が重要です)
歯の咬耗は、歯ぎしりや食いしばりによって歯がすり減ることで起こります。
すり減った歯は自然に元に戻ることはないため、進行を防ぐことと、歯への負担を軽減することが重要です。
レジン修復や咬合再構成は適応を慎重に判断する必要がありますが、ナイトガードやボトックス治療などにより、歯の保護と咬耗の進行抑制が期待できます。
大阪市阿倍野区の西田辺えがしら歯科では、咬耗の診査と患者さんに適した対応方法のご相談を行っています。
のすり減りが気になる方は、お気軽にご相談ください。

阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行


