エアフローとは?歯のクリーニングとの違いは?
エアフローとは?歯のクリーニングとの違いは?
近年は、予防のためだけでなく、口元の美容のために歯科を受診する人が増えてきました。とくに女性は、爪や髪、お肌をメンテナンスする感覚で、歯のクリーニングを受けています。そんな歯のクリーニングで人気が高まっているのが「エアフロー」です。
保険診療のクリーニングとは異なる装置を使うエアフロー。自費診療を選択しないと受けられないため、どのような効果があるのか気になっている方も多いことでしょう。今回はそんなエアフローの効果や通常のクリーニングとの違い、エアフローがおすすめな人について阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科が解説します。
目次
エアフローとは
「エアフロー(AirFlow)」は、歯科で使用される予防処置の一つで、専用の機器を使って歯の表面の汚れや歯石、プラークを除去する方法です。
エアフローは、水、エアー(空気)、パウダー(塩粒またはアミノ酸などから構成される微細なパウダー状の粒子)を一緒に強圧で噴射し、歯の表面を磨き上げることです。
通常のブラッシングやクリーニングでは落とせない着色汚れやバイオフィルムを効率的に除去します。
く心配するのは、施術に伴う痛みです。微粒子を強圧で噴射すると聞くと、強い痛みを伴いそうなものですが、実際はそんなことはありません。
歯茎の炎症や象牙質知覚過敏症などがなければ、施術時に痛いと感じることはまずないでしょう。むしろ歯茎が適度に刺激されて、気持ち良いと感じることが多いです。
エアフローの利点
エアフローの利点は、多岐にわたります。
まず、エアフローは水、エアー、パウダーの3つを用いたクリーニング法で、バイオフィルム(細菌の塊)や歯面に付着した着色汚れを効果的に除去することができます。
これにより、歯周病や虫歯の予防に役立ち、また歯の美観を保つことができるのが大きな特徴です。
特に、コーヒー、紅茶、タバコなどによる着色が気になる方には有効で、エアフローのパウダーが歯の隙間や奥まで届くため、通常のクリーニングでは落としきれない部分も綺麗にできます。
次に、エアフローは施術が短時間で終わるため、患者さんの負担が少なく済みます。
また、エアフローに使用するパウダーは非常に微細で柔らかいため、歯や歯茎への刺激が少なく、痛みを感じにくい点も利点です。
このため、歯科治療に恐怖心がある方や、歯茎が敏感な方でも比較的安心して受けることができます。
さらに、従来のクリーニング器具のように機械的にこすらないため、歯の表面を傷つけにくく、歯質の保存にも適しています。定期的なメンテナンスやホワイトニング前の準備として利用されることが多いです。
エアフローは、次に挙げるような人にも、おすすめの施術法です。
エアフローが向いている方
・矯正装置をつけている人
・詰め物、被せ物、ブリッジなどが入っている人
・インプラントを装着している人
こうした装置をつけている人は、通常のブラッシングやクリーニングで汚れをきれいに落とすことが難しいです。エアフローなら、どんなに複雑な構造をした装置でも、隅々まで効率良く清掃できます。クリーニングやスケーリングのような高度な技術も必要ないため、誰が施術しても同様の効果が得られることでしょう。
◎タバコのヤニもきれいに除去できる
タバコのヤニによる歯の黄ばみに悩まされている方にもエアフローはおすすめです。ブラッシングや標準的なクリーニングでは改善できない黄ばみにお困りの方は、エアフローを試してみてください。その効果の高さに驚かれる方が多いです。
エアフローの欠点
エアフローにも欠点が存在します。
まず、使用するパウダーの強度によっては、歯茎に刺激を与える可能性があるため、歯茎が炎症を起こしている場合や、歯周ポケットが深い場合には、慎重な施術が必要です。
また、レジン充填などの人工物が口腔内にある場合、それらの表面を傷つけて、着色しやすくさせたりするリスクがあります。
このため、レジン充填などの人工物が多く存在する口腔内では、エアフローの使用にあたって術者の技量とパウダーの種類の選択に注意が必要です。
さらに、エアフローは一時的に歯の表面に違和感を感じることがあるため、非常に敏感な人や特定の味や触感に敏感な方には、不快感を与える可能性もあります。
また、エアフローの施術には専用の機器やパウダーが必要であるため、対応している歯科医院でなければ受けることができません。
パウダーの種類によってはアレルギー反応が出る場合もあるため、アレルギーの既往がある方は事前に相談することが重要です。
エアフローにが向いていない方
エアフローによる予防処置が向いていない方としては、歯茎の炎症が強い場合や、歯の表面に大きな欠損やヒビがある方、呼吸器疾患のある方などが挙げられます。
歯茎の炎症が強い場合、エアフローの噴射が炎症部分を刺激して症状を悪化させる可能性があります。
また、歯の欠損やヒビがある場合には、エアフローの圧力で状態が悪化するリスクも考えられます。
呼吸器疾患のある方は、エアフローの噴射による粉塵や水分の吸入で症状が悪化することがあるため、施術は避けた方が良い場合があります。
総じて、エアフローは痛みが少なく短時間で効果的なクリーニングができる一方で、患者さんの口腔内の状態や人工物の有無、全身の健康状態によっては施術が適さない場合もあるため、利点・欠点を熟知し日ごろから使い慣れている歯科医院や歯科衛生士で施術されることが大切です。
エアフローができない方
次の方には適応できない場合があります。
・放射線治療を受けている
・呼吸器疾患を持っている
・ナトリウム摂取制限がある
いずれかに該当する場合は、そのことを事前に申告しておきましょう。エアフローは、健康被害が生じるリスクの低い施術ではありますが、お体の状態が悪い方には悪影響を及ぼしかねません。
歯のクリーニングとの違いは?
標準的な歯のクリーニングでは、ハンドピースにポリッシングブラシやラバーカップつけて、歯面を機械的に清掃・研磨します。
この方法も歯垢や着色汚れを落とすことができるのですが、エナメル質が摩耗するリスクがあったり、歯と歯茎の境目や歯並びが入り組んだ部分は磨きにくかったりします。
その点、パウダー微粒子を吹き付けるエアフローなら、エナメル質が摩耗するリスクがなく、歯列の隅々まできれいに清掃できます。
まとめ
今回は、歯の清掃に用いられるエアフローの効果や通常のクリーニングとの違い、エアフローが向いている人について、阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科が解説しました。
エアフローはパウダー微粒子を強圧で歯面に噴射する施術法です。プラークやステインを安全な形で効率良く取り除けます。そんなエアフローを西田辺で受けたいという方は、ぜひ当院までご連絡ください。当院では、先進のエアフローを導入しております。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行