歯の麻酔に関するQ&A
歯の麻酔に関するQ&Aについて、阿倍野区西田辺の歯医者、西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
歯科治療では、いろいろな場面で麻酔を行います。普段、内科や皮膚科などにかかっても麻酔注射を打つ機会はほとんどないため、毎回、緊張される方も多いことでしょう。
同時に、歯科麻酔に関する疑問や不安もたくさん抱えていることかと思います。
今回はそんな歯の麻酔ついてよくある質問に、阿倍野区の西田辺えがしら歯科がわかりやすくお答えします。
Q.歯医者の麻酔にはどんな種類がありますか?
A.歯科で最も頻繫に行われるのは、「浸潤麻酔(しんじゅんますい)」です。
これから治療を行う歯のすぐ近くに注射を打つ麻酔法で、薬剤を投与して5分も経たないうちに効果が現れます。
歯やその周りの組織の神経が麻痺するため、ドリルで切削しても痛みを感じません。
ただし、歯茎に麻酔注射を打つ時には、チクッとした痛みを伴います。
その痛みを軽減するために行われるのが「表面麻酔(ひょうめんますい)」です。
ジェル状の薬剤を塗布するだけで、歯茎の感覚を麻痺させることができます。
その結果、麻酔針を刺入した際の痛みが軽減されます。
浸潤麻酔では十分な効果が得られないようなケースには、「伝達麻酔(でんたつますい)」が行われます。
伝達麻酔は、これから治療を行う歯の神経の上流で薬剤を作用させる方法で、親知らずの抜歯などで適応されることが多いです。
より太い神経に麻酔をかけることから、痛覚を麻痺させる効果や持続期間は、浸潤麻酔よりも大きくなっています。
これらはいずれも身体の一部分だけに作用させる「局所麻酔」に分類されます。
意識を完全に失った状態で治療を行う「全身麻酔」とはまったく異なる方法といえるでしょう。
Q.麻酔で起こるアナフィラキシーって何ですか?
A.アナフィラキシーショックは、アレルギー反応の一種です。
厳密には「Ⅰ型アレルギー」に分類されるもので、蕁麻疹、血圧低下、頻脈、気管支喘息、嘔吐といった症状を伴います。
アナフィラキシーショックは、緊張やストレスによって引き起こされる「血管迷走神経反射(けっかんめいそうしんけいはんしゃ)」と混同されることがありますが、まったく異なるものなので誤解しないようにしましょう。
アナフィラキシーショックの根本的な原因は、麻酔薬に含まれている一部の成分です。
過去に歯科麻酔でアナフィラキシーショックを起こした経験がある方は、必ず診療前にスタッフや歯科医師へ申告するようにしましょう。
麻酔薬には、アナフィラキシーショックが起こりにくいものもあります。
Q.歯の麻酔が早く切れる方法はありますか?
A.浸潤麻酔を使った歯科治療の後は、1~2時間程度、不便な思いをするかと思います。
その間は、歯や歯茎の感覚がなくなるため、何かを食べたり、必要以上にしゃべったりするのは控えてください。
麻酔が早く切れる方法があれば良いのですが、その効果が自然に弱まっていくのを待つ他ありません。
ですから、浸潤麻酔を使った歯科治療を受ける場合は、その後の1~2時間に予定を入れないのが無難といえます。
ちなみに、伝達麻酔を実施した場合は、効果が切れるまでに3~4時間程度はかかります。
まとめ
今回は、歯科麻酔についてよくある質問に阿倍野区の西田辺の歯医者の西田辺えがしら歯科がお答えしました。一般的な歯科治療で使うのは表面麻酔と浸潤麻酔の2つです。親知らずの抜歯のような大掛かりな外科処置となると、伝達麻酔を使う場合もあります。
そうした歯科麻酔には、アナフィラキシーショックという副作用のリスクがあることを知っておきましょう。
また、麻酔が早く切れる方法はないため、治療後の数時間は予定を入れないことをおすすめします。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行