虫歯を自分で治す方法はある?
虫歯を自分で治す方法はある?について、阿倍野区の西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
医療技術は年々、進歩しており、歯科治療に伴う痛みや不快症状も随分と少なくなりました。
それでもやはり「歯医者は怖い」という固定観点をお持ちの方は一定数いらっしゃいます。
確かに、口腔はとてもデリケートな器官なので、痛みがなかったとしても、そこを触れられることに恐怖や不安を感じる気持ちもよくわかります。
そのため虫歯ができても、まずは自分で治す方法を探してしまうのだと思います。今回はそんな虫歯を自分で治す方法について、阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科がわかりやすく解説をします。
目次
初期の虫歯なら自分で治せる?
虫歯というのは、基本的に自分で治すことができない病気です。歯の表面に感染した虫歯菌は、歯ブラシでブラッシングしても取り除くことができないからです。市販されているスケーラーを使って、歯の表面をガリガリ削ったらどうでしょうか?
それでも虫歯は自分で治すことはできません。
むしろ正しい知識や技術がない人がスケーラーを使うと、虫歯菌を取り除くどころか、歯を傷つけたり、歯茎を傷めたりするだけなので、そうした行為は絶対に控えるようにしてください。
虫歯を治せるのは、歯の専門家である歯科医師のみです。
ただし、初期の虫歯に限っては、自分で治せることもあります。厳密には“治す”わけではなく、虫歯の進行を止めることが可能です。
初期の虫歯とは?
虫歯の進行度は、CO・C1・C2・C3・C4の5段階に分けられます。
初期の虫歯に当たるのは「CO(シーオー)」で日本語では要観察歯(ようかんさつし)と呼び、文字通り積極的な治療は行わず、経過を見ていくのが一般的です。
具体的には、歯の表面に白いシミが生じていて、穴は開いていません。冷たいものがしみたり、ズキズキと痛みが生じたりすることもありません。
歯の内部が溶ける「表層下脱灰(ひょうそうかだっかい)」という現象は起こっているものの、自分で治す方法はまだ残されています。
ちなみに、C1に進行するとエナメル質に穴が開いているため、自分で治すことは不可能となります。
初期の虫歯を自分で治す方法
初期の虫歯は、次の方法を実践することで、その進行を止められることがあります。
【方法1】口腔ケアを徹底する
初期の虫歯を治す上で最も重要なのは口腔ケアです。正しい方法とタイミング、頻度でブラッシングすることで、歯垢や歯石がない状態を維持できます。
【方法2】フッ素を作用させる
セルフケアで使用する歯磨き粉は、必ずフッ素入りの製品を選んでください。
日本では、市販の歯磨き粉に配合できるフッ素が「1,500ppm」までと決められているため、できるだけその値に近いものを選ぶと良いでしょう。
フッ素は、歯の再石灰化を促す作用が期待できることから、初期の虫歯の脱灰を止められます。
同時に、エナメル質の構造をハイドロキシアパタイトからフルオロアパタイトに作り変えることで、酸への抵抗力を高められます。
【方法3】唾液の分泌を促す
私たちの唾液には、歯の再石灰化作用の促進に加え、自浄作用・抗菌作用・殺菌作用などが備わっています。
いずれも虫歯の発生や進行を抑止する上で有益な効果を発揮することから、唾液はたくさん出ているに越したことはありません。
とくに初期の虫歯が認められる場合は、唾液による作用が重要な役割を果たすので、食事の時はしっかり咀嚼し、普段もキシリトールガムを噛むなどして分泌量を増やしましょう。
まとめ
今回は、虫歯を自分で治す方法について、阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科が解説しました。
虫歯は基本的に自分で治せない病気ですが、初期の虫歯は例外です。
本文でも紹介した方法で実践することで、虫歯がC1へと移行するのを食い止めることができます。
ただし、正しい歯磨きの方法は、歯科医院でのブラッシング指導を受けなければ身に付けることは難しいです。
また、フッ素の活用に関しても、歯科医院でのフッ素塗布を併用した方が、虫歯を治す効果も高くなりますので、定期検診・メンテナンスだけは受けておいた方が良いです。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行