妊婦さんの歯科治療

大阪市阿倍野区西田辺えがしら歯科

院長 歯科医師 江頭伸行

妊婦受診

妊娠すると歯が悪くなるとよく言われると思いますが、これは本当のことです。

妊婦さんのお口の中は女性ホルモンの関係や食生活の乱れなどで虫歯になったり、歯周病菌が増えやすい条件がそろいます。

妊娠中に歯の痛みに悩んだり、歯肉を腫らす方が少なくないのです。

妊娠と虫歯の関係
1.つわり
2.食の好みの変化
3.間食
4.唾液の減少
5.女性ホルモン増加による歯周病菌増加

と深く関わっています。

妊娠後に歯が悪くなったという経験された方、その原因が赤ちゃんにカルシウムが取られてしまうからではありません。
妊娠中、妊婦さんの口腔内が虫歯になりやすい口腔内の状態にあるからです

1、つわり
歯ブラシを入れるとおえっとなり、歯磨きが難しくなります。
口に胃液が逆流して、強い酸に歯の表面が触れ溶けてしまう
歯磨き剤の味が苦手になると、歯磨き剤に含まれるフッ素を利用できなくなる。

2、食の好みの変化
甘いものが好きになると、虫歯菌の栄養源となる砂糖をたくさん取るようになる
酸っぱいものが好きになると、強い酸が歯に触れる機会が増え、歯の表面が溶けやすくなる。

3、間食
お腹が大きくなると、胃が押され少しずつしか食べられなくなるため、間食が必須。
特に甘いものを食べる回数が増えると虫歯になりやすくなる

4、唾液の減少
唾液の減少妊娠による体の変化により、唾液の分泌量が減るため、お口の中が洗い流されにくくなる。

5.女性ホルモン増加による歯周病菌増加
女性ホルモンは歯周病菌の絶好のエサになる。

唾液が減ることによって、歯を修復してくれる唾液の再石灰化作用が弱まる。


妊婦

酸っぱい物が口に上がってきたら
習慣的に胃酸が口に逆流する人や、酸っぱいものを日常的に食べている人は、その酸によって歯の表面のカルシウムが溶け、エナメル質が薄くなってしまうことがあります。

エナメル質が薄くなると虫歯の穴が開きやすくなります。胃酸が口に上がってきたり、酸っぱいものを食べた後は、水でぶくぶくうがいをしましょう

妊娠時期と歯科治療

妊娠初期(0~15週)
つわりで繰り返し起きる嘔吐や、嗜好の変化と偏り、吐き気による歯磨き不足などのため、虫歯や歯周病になりやすい口の状態へ変化しやすい。

赤ちゃんの重要な機関が作られる時期、流産の危険も考慮して応急処置にとどめる。
本格的な治療は安定期か産後におこなう。

妊娠中期(16~27週)
徐々につわりが治まって歯磨きが楽になります。食欲が増し間食が増えるなど食習慣の変化が虫歯の原因になりやすい時期。

胎盤が安定する時期に入るので、産後まで治療が待てない場合外科処置を含む一般歯科治療を受けることができます。

妊娠後期(28~39)
赤ちゃんが急激に成長して子宮が大きくなるので、胃が圧迫され一度にたくさん食べられなくなり、ちょこちょこ食べるので虫歯のリスクが上がる時期。
仰向けで診療を受けると大きくなった子宮に大動脈が圧迫され低血圧症を起こしやすい。
チェアータイムを短くして、応急処置にとどめる。
低血圧症を防ぐには体を左に傾けると、大動脈の圧迫が避けられ防ぐことができる。


妊娠中の歯科治療

妊婦さんの歯科治療で気を付けること

1、妊娠中だと教えてください
2、治療の相談は早めに
3、産科の主治医にも相談してください

赤ちゃんへの影響
一般的な歯科治療で最も多く使われている局所麻酔薬リドカインは、分娩や帝王切開にも使われ問題なく使用できる。

だたし、その他の薬もおなかの赤ちゃんに実際に試してみるわけにはいかないので、確認されている薬はありません。
そのため必要最小限にとどめます。

レントゲン
歯や歯肉、歯を支えている骨の中に隠れている見えない虫歯や歯周病を把握、ピンポイントで治療し最大限の効果を上げるために行う重要な検査です。

必要に応じて防護服などを着用し、必要最小限の撮影での治療を行う。レントゲンなしでの治療では精度の高い治療は行えません。

歯周病菌
歯周病菌の中には、女性ホルモンを栄養源とするものがいて、女性ホルモンが豊富な妊婦さんの歯肉が大好き、盛んに増殖し活発に活動します。

そのため普段歯肉が腫れない人も、歯肉炎になりやすく、歯周病の病状が悪化しやすい。

歯周病は低体重児出産(早産)と関連すると言われています。


妊婦

最後に生まれてくる赤ちゃんのために

生まれてくる赤ちゃんのお口には虫歯菌はいません。
出産後、周囲の人から虫歯菌をもらうのです。

妊婦さんのお口の健康の為のみならず、お子さんの将来の健康の為にもお母さんの虫歯を減らしておくことがとても重要です。

妊娠初期においては無理せずに体調の良い時間を選んで丁寧にみがくこと、食後に強めのうがいをするなど。

そして嘔吐が強い方は下を向いて歯磨きをすること、小さめの歯ブラシやフッ素入りの洗口液などを使用するのも効果的でしょう。

大阪市阿倍野区西田辺えがしら歯科

院長 歯科医師 江頭伸行

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