歯科金属アレルギーについて

虫歯治療に一般的に使われている詰め物やかぶせ物、入れ歯の金属によって歯科金属アレルギーを引き起こすリスクがあることをご存知でしょうか?

例えば、「ピアス」や「イヤリング」「ネックレス」をつける際に耳や、首まわりに赤い湿疹ができたり、かゆくなったりしたという方はいらっしゃいませんか?

ピアスやイヤリング、ネックレスでもそうですが、汗や水分により、金属からごく微量の金属イオンが溶けだし、それがアレルギー反応を起こす原因になっています。

・金属アレルギーの原因となりやすい金属
パラジウム、インジウム、イリジウム、コバルト、クロム、ニッケル、スズ、水銀など

・逆に金属アレルギーの原因となりにくい金属
チタン、銀(純銀)、プラチナ、金(純金)です。

※歯科治療時に使用される「銀歯」は純銀(100%銀)ではありません。銀合金と呼ばれ、ニッケルやインジュウム、銅など数種類の金属が混ざっている合金です。通常、銀は50%程度含まれています。全国の歯科医院は厚生労働省(国)より、この金属を保険治療時には使用するように決まっています。

では、歯科とのかかわりについてお話ししたいと思います。

歯科治療で虫歯を削り、また歯を抜いた後に人工的な詰め物やかぶせ物、入れ歯、インプラントなどを入れます。

その材料には大きく分類すると、金属、プラスチック(樹脂)、セラミックスの3種類に分けられます。

現在の健康保険の治療時に使用する金属には、銀合金、ニッケル、金銀パラジューム合金、コバルトクロム合金があります。
保険外治療時では通常、金合金や、チタンなどの貴金属がよく使われています。

その中で、金銀パラジウム合金は、保険治療で多く使用される金属です。

歯科用の金属の場合、お口の中の唾液により溶けだした金属イオンがアレルギー反応を起こします。歯科治療に使用した金属はすぐには溶ける事はございませんが、長い間にお口の中に入っていると金属イオンが溶け出し、それが体に取り込まれてアレルギー反応を起こしてしまうことが歯科金属アレルギーです。

一般的に皆様がご存知である銀歯は健康保険で認められおり、厚生労働省(国)が認可している材料なの安心だと思っている方がほとんどで、危険なものはないだろう認識されているでしょう。

実は歯科金属アレルギーで、苦しんでいる方が多くいらっしゃるのです。

しかも、歯科治療で金属を詰めてかなり時間が経ってからアレルギーを発症するので原因がわからず皮膚科を受診される方がほとんどです。

症状としてもっとも多いのは、手や足の裏に水泡や膿をもった膿胞ができる症状です。
お口の中の症状は、軽度の場合は金属が接触する頰の内側の粘膜が白濁したような腫れや白いシワができます。痛さやかゆみはありませんが違和感があります。
しかし、重症化するとお口の中の粘膜がただれ、口内炎が大きくなったようになり食事も困難となってしまいます。

?検査?

◎パッチテスト
一般的には皮膚科などで実施されている「パッチテスト」という簡単な検査をします。
原因と考えられる金属の粉を皮膚にテープで48時間貼り付けて、皮膚の反応を調べる検査です。48時間後に金属の粉がついたテープを剥がし、皮膚の赤みや腫れなどで結果を判定するというものです。
この方法は、汗をかく夏場は検査する事ができず、またシャワーや入浴できないなど問題点も多く、さらに検査結果は70%程度と正解性に欠けるとされています。

◎血液検査
特定の金、ニッケル、パラジウム、コバルトに対してのみ血液検査で判定できる方法です。全ての金属を対象として検査ができないことと、検査費用が高いことが問題となっています。

◎歯科治療による判断
虫歯治療等で金属の詰め物やかぶせ物等を削りとった場合、削った削片がお口の中に散らばり、ごく少量は飲み込んでしまうことや、また口腔粘膜から吸収されることになります。そのことで一時的にアレルギーの症状が悪化することで判断する方法があります。
悪化した場合には、金属アレルギーに陽性の可能性が高いと言えます。
しかし、悪化しない場合は歯科金属アレルギーではなかったと診断し、新しくつめ物やかぶせ物をやり直さなくてはなりません。

もし、金属アレルギーと自覚がなかったとしても、他の理由の歯科治療で金属を除去した際に、口の中以外でものアレルギー症状が悪化されたことを経験された方は、歯科金属アレルギーの可能性があります。

?治療法?

金属アレルギーは、一度発症すると一生治らないと言われています。
歯科金属アレルギー症状の治療は、アレルギーの原因となっている金属のつめ物やかぶせ物、入れ歯などをお口の中から外しすべてを取り除くことです。
(症状が改善するには数週間から数ヶ月以上かかることがあります。)
そして、金属以外の素材でつめ物やかぶせ物、入れ歯を作り直します。

余談ですが、現在の歯科治療において金属という素材は、健康保険時の治療には不可欠なものになっています。金属の他に健康保険内で使うことのできる素材はプラスチック(樹脂)以外にありません。プラスチックは何年間ももつような耐久性はありません。噛んでいると外れたり、すり減ったり、割れたりしてしまいます。色も変色していきます。
数年おきに再治療を行わなければならなくなる、ということです。
保険外の治療ではセラミックス素材で行うことができるので、問題は起こりませんが、治療費が高くかかってしまいます。

?予防策?金属アレルギーにならない為に

金属アレルギーは、一度発症すると一生治らないと言われています。
「いつ」「どこで」発症するかわからないのが金属アレルギーなのです。
金属が触れたときにすぐ反応する人もいれば、長期間、何年も経ってから発症する人、汗のかきやすい人など、発症する原因やメカニズムは様々です。
人によって金属が体内に蓄積する許容範囲に個人差があると言われています。
多くの金属を身に付けていても、全くアレルギー反応が起きない人もいらっしゃいます。

現在、個人個人の許容量を計ることはできません。
まずは体内に金属を入れないようにすることが、予防につながります。

ピアスやネックレス、イヤリング、歯科治療時の金属には普段から気を付けることが大切なのです。

長時間着用する金属(ピアスやネックレス、イヤリング、歯科治療時の金属)は素材を選び、アレルギーの起きやすい金属が含まれているものは避けるようにされたほうが良いと思います。
チタン製のピアスネックレスがアレルギー対応として販売されています。

歯科治療においてはまず、虫歯にならないように定期検診と歯垢や歯石のクリーニングを行いましょう。
虫歯になってしまい歯科治療が必要になった場合は、歯科材料には先ほど挙げた金属以外にも、いろんな種類の混ぜた合金を使用しているため、アレルギーの体質の方には注意が必要です。プラスチックかセラミックスによる治療を希望するようにしましょう。
お口の中以外でも金属アレルギーの兆候があっても同じです。

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当院では、痛みを極力少ない治療を心掛け、最新の設備と技術を習得しております。また、安心してご来院頂けるように、お口の状況・治療内容など詳しくご説明した上で治療を進めていきます。

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