歯科における健康保険制度のメリット・デメリット
歯科における健康保険制度のメリット・デメリットについて、阿倍野区の歯医者 西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
健康保険は、医科だけでなく歯科の治療にも適用されます。おそらく皆さんもこれまで保険内での歯科治療を受けた経験があることでしょう。
虫歯や歯周病、歯を失った場合の治療など、歯科ではほとんどの分野に保険が適用されています。
それなら自費診療という選択肢は必要ないように思えますが、実際はそうではありません。なぜなら歯科における健康保険制度には、メリットとデメリットの両方があるからです。
今回はそんな歯科の保険診療について、阿倍野区西田辺の歯医者の西田辺えがしら歯科がわかりやすく解説をします。
歯科の健康保険のメリット
歯科の健康保険には、次のようなメリットがあります。
メリット1：費用負担が少なくなる
現状、保険診療では治療にかかった費用の1～3割を患者さんが負担することになっています。
社会状況に応じて、自己負担割合の見直しが行われる可能性は高いですが、自費診療と比較すると歯科治療を安く受けられることに間違いはありません。
この点は健康保険を使って歯科治療を受ける最大のメリットといえるでしょう。
メリット2：全国どこでも一定水準の治療が受けられる
歯科の保険診療では、一定水準の治療が約束されています。
それは東京や大阪のような大都市圏でも地方都市でも変わりはありません。
さらにいえば、歯科医師の実績や経験、歯科医院の医療体制に関わらず、同じ水準の治療を受けることができるのです。
歯科の健康保険のデメリット
デメリット1：必要最低限の治療にとどまる
歯科の保険診療には「一定水準の治療が受けられる」というメリットがありますが、その水準は「必要最低限」にとどまるといっても過言ではありません。
虫歯であれば汚染した歯質を取り除いて、再感染を防ぐためにプラスチックや銀歯で穴を塞ぎます。
そもそも保険診療では、選択できる治療法や材料が限定されており、治療にかけられる時間にも制限がかかっていることから、質の高さを追求することはできないのです。
そのデメリットが顕著に現れるのが「根管治療」です。日本の保険診療における根管治療は、成功率が50％を切っているといわれていますが、それは必要最低限の処置しか施せないからなのです。
その結果、虫歯が再発したり、歯を抜かざるを得なくなってしまったりしたら元も子もありません。ですから、歯科で保険診療を選択する際には、そうしたリスクも正しく理解しておくことが重要といえます。
デメリット2：自分にとって最善といえる治療法を選べない
歯科の保険診療は、医療者側だけでなく、患者さんにとっても妥協の治療となりやすいです。それは保険診療が「必要最低限の治療」であると同時に、前提として選択できない治療法があることと関係しています。
例えば、何らかの理由で歯を失った場合、保険診療では入れ歯かブリッジしか選択することはできません。
もちろん、保険の入れ歯やブリッジもきちんと作れば欠損部を補う有用な装置としてその機能を発揮してくれますが、失った歯を歯根から回復できるインプラントにはかないません。
その他、セラミック治療や矯正治療なども、保険診療とは比較にならないほど多くのメリットが得られることでしょう。そうした自分にとって最善といえる治療法を選択できない点は、保険診療のデメリットといえます。
近年、政府に子育て金などを健康保険料に上乗せされる。皆保険なので費用負担を上乗せしやすい。
まとめ
今回は、歯科における健康保険制度のメリットとデメリットについて、阿倍野区西田辺の歯医者の西田辺えがしら歯科が解説しました。
健康保険は医療費の負担を大きく減らせる素晴らしい制度ではありますが、決して万能ではありませんのでご注意ください。
患者さん自身が必要性を感じた場合は、あえて自費診療を選択することも間違いではないのです。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行
