歯が割れる原因と治療法
歯が割れる原因と治療法について、阿倍野区西田辺の歯医者、西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
私たちの歯は、エナメル質という人体で最も硬い組織で覆われています。虫歯で歯を削る時には、ダイヤモンドの粉末がまぶされたバーを使うことがありますが、それほど硬い歯が割れる原因は何なのか。
歯が割れた場合はどのような方法で治療するのか。今回はそんな歯の破折の原因と治療法について、阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科がわかりやすく解説します。
歯が割れる原因について
歯が割れる主な原因としては、次の5つが挙げられます。
【原因1】外傷
転倒で地面に歯を強くぶつけたり、スポーツ中に他の選手と接触したりした際に、歯が割れることがあります。
子供の頃は、そうした外傷による歯の破折や脱臼が起こりやすくなっています。
【原因2】歯ぎしりなどの悪習癖
歯ぎしりや食いしばりの習慣があると、歯に大きな力がかかって割れることがあります。
成人男性が噛む力は、60~100kgに達するため、人体で最も硬いエナメル質でも破折してしまうことがあるのです。
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【原因3】抜髄による歯の強度の低下
歯の神経と血管からなる歯髄は、歯に酸素や栄養素、免疫細胞などを供給しています。
その歯髄を抜き取ると、歯の強度が低下して破折しやすくなるのです。この場合は主に歯根破折のリスクが高まります。
【原因4】不良補綴物
高さや形が適切ではない被せ物やブリッジ、入れ歯などを装着していると、噛み合う天然歯に大きな力が加わって破折を招くことがあります。
【原因5】悪い噛み合わせ
悪い噛み合わせでは、上下の歯が適切な位置で噛み合わないことから、特定の歯にだけ大きな負担がかかります。
その結果、歯冠の一部や歯根が破折します。
歯が割れた時の治療法
割れた歯の治療法は、歯の状態によって変わります。
◎軽度の歯の破折
歯が部分的に欠けた場合は、コンポジットレジンで修復できることが多いです。歯の状態によっては詰め物(インレー)で治療します。
◎中等度の歯の破折
歯の頭の部分が比較的広い範囲で割れた場合は、被せ物(クラウン)で治療することになります。歯の神経が露出している場合は、抜髄と根管治療を行います。その後、土台と被せ物を装着します。
◎重度の歯の破折
歯冠部が大きく割れた、もしくは歯根まで破折している場合は、抜歯も視野に入れて治療法を検討する必要があります。抜歯をした後は、ブリッジや入れ歯、インプラントといった補綴装置で欠損部を補います。
割れた歯は元に戻せない?
歯冠部がきれいな形で割れた場合は、専用の接着剤を使ってそのまま元に戻せることがあります。
それはある意味で、最善といえる治療方法なので、破折線がきれいな場合は、割れた歯を持参して、できるだけ早く歯科を受診するようにしましょう。
割れた歯がいくつもの断片に分かれていたり、破折した部分から出血が認められたりする場合は、元に戻すことは難しいです。
それでも早急な処置が必要であることに変わりはないため、すぐにでも歯科に連絡するようにしてください。
歯根破折に要注意
歯を強く打ちつけたり、食事をしている時に歯が折れたような感覚が生じたりした場合は、歯根破折の可能性も考えなければなりません。
歯冠部に何ら異常が認められなくても、レントゲンを撮ると歯根が割れているのが確認できるケースは珍しくないからです。
歯根破折を放置していると、より深刻な症状を引き起こしかねませんので十分にご注意ください。
まとめ
今回は、歯が割れる原因と治療法について、阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科が解説しました。
歯はとても硬い組織ですが、外傷や歯ぎしり、不良補綴物などが原因で割れることがありますが、ケースに応じた治療法が用意されていますので、まずは歯医者さんに相談しましょう。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行