阿倍野区 歯医者 西田辺えがしら歯科 インプラント 講演 例会

インプラント研修報告2024.11

阿倍野区 歯医者 西田辺えがしら歯科 インプラント 講演 例会

先日私が所属している大阪口腔インプラント研究会の第156回例会に参加してきました。

この会の例会は全国のインプラント治療に携わっている専門家をお呼びし、インプラント治療のアップデートや情報共有のため、年4回開催されてます。

今回、2024年11月17日に大阪国際会議場で開催され、インプラント治療に関する最新の知見と注意点について学ぶ貴重な機会となりました。

招待講演では、医療法人渉仁会 佐々木歯科・口腔顎顔面ケアクリニック理事長・院長 佐々木研一先生が「インプラント治療における神経損傷の診断から治療ならびに予防まで」というテーマで講演されました。
佐々木先生は、CTやガイデッドサージャリーの普及により神経障害の件数は減少傾向にあるものの、発生した場合の患者への影響の大きさを強調されました。

特に印象的だったのは、Seddon分類を用いた神経損傷の説明です。
Neurapraxia、Axonotmesis、Neurotmesisの3つの分類について、それぞれの特徴と治療アプローチが詳細に解説されました。

神経修復手術の必要性や、外傷性神経腫による神経障害性疼痛についても言及があり、適切な診断と治療の重要性を再認識しました。

阿倍野区 歯医者 西田辺えがしら歯科 講演 インプラント

教育講演では、大阪口腔インプラント研究会 理事 木村正先生が「下歯槽神経麻痺の現状と最近の上顎洞へのインプラント迷入事故について」というテーマで講演されました。
木村先生のアンケート調査結果は非常に興味深く、下歯槽神経麻痺の半数以上が抜歯に起因するという事実に驚きました。

特に注目すべきは、上顎洞へのインプラント迷入事故が近年増加傾向にあるという指摘です。
木村先生は、早期迷入と晩期迷入の2つのパターンを詳細に説明され、それぞれのリスク要因を明確にしました。フラップレス手術やヒーリングアバットメントの使用が早期迷入のリスクを高めること、2次手術時の注意点なども具体的に解説されました。

さらに、迷入しやすいインプラント本体の特徴(短く、直径が大きく、テーパー付きで先端に刃がある)についての説明は、今後の臨床に直接活かせる貴重な情報でした。

両講演を通じて、インプラント治療における合併症予防の重要性と、発生時の適切な対応の必要性を深く理解することができました。
特に、術前の十分な説明とインフォームド・チョイス、同意取得、適切な画像診断、そして必要に応じて専門医への紹介を躊躇しないことの重要性を再確認しました。

この例会で得た知識は、今後の日々の臨床に大いに役立つものと感じました。
安全で効果的なインプラント治療を提供するために、継続的な学習と最新情報のアップデートの必要性を強く感じた一日でした。

阿倍野区の西田辺にある西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医

歯科医師 院長 江頭伸行

インプラントのデメリットとは