口臭の原因と治療法
大阪市 阿倍野区 西田辺えがしら歯科
口臭はとてもデリケートな問題なので、なかなか人に話せない、原因がわからないので放置している、という方も珍しくありません。
そんなときはまず歯科を受診しましょう。
歯科医師は、歯や歯茎だけなく、お口全体の病気や異常も診ることができます。
大学病院には「口臭外来」が設置されているくらいですから、口臭の専門家といっても過言ではありません。
今回はそんな口臭の原因と治療法についてわかりやすく解説します。
歯周病が原因の口臭
◎歯周病菌が悪臭を放つガスを産生する
口臭の原因は、主に口腔内に存在しています。
その中でもとくに多いのが歯周病由来の口臭です。P.g菌に代表される歯周病菌は、お口の中の食べかすなどを分解する過程で「メチルメルカプタン」と呼ばれる揮発性のガスを産生します。
このガスは“腐った玉ねぎ”のような臭いがするため、口臭の原因になりやすいのです。
歯科医師はこの臭いを嗅いだだけで歯周病にかかっていることがわかります。
◎歯周病治療で口臭も改善
歯周病由来の口臭は、歯周病の治療を受けることで改善します。
歯の周囲や歯周ポケット内に形成された歯石を除去することで、歯周病菌が定着できなくなり、悪臭を放つガスの産生も減少します。
虫歯が原因の口臭
歯周病ほど多くはありませんが、虫歯が原因で口臭が発生することもあります。
軽度から中等度の虫歯では、歯の表面に空いた穴に食べかすなどが詰まっている可能性が高いです。
重度の虫歯では、歯の神経が腐ったり、根管内で腐敗菌が繁殖したりしている可能性が考えられます。
◎虫歯治療・根管治療が必須
虫歯による口臭もその背景にある原因・異常を根本から取り除かなければ改善できます。
歯の表面にとどまっている虫歯なら感染した歯質を削って、詰め物・被せ物を装着します。
歯の神経にまで及んでいる虫歯は、抜髄処置や根管治療が必須となります。これらの治療を完結させることで、口臭も消失します。
全身の病気が原因の口臭
口臭は、慢性鼻炎・副鼻腔炎・扁桃腺炎といった鼻やのどの炎症、糖尿病や悪性腫瘍といった全身疾患が原因となることもあります。
いずれも歯科医院だけで治療を行うことは難しいので、他の診療科との連携が必要になります。
唾液の分泌量も口臭に関係する?
ここまでは具体的な病気の一症状として、口臭が現れるケースを解説してきましたが、唾液分泌の低下が原因となることも珍しくありません。
唾液は抗菌作用・殺菌作用・自浄作用を担っているからです。
そのため、お口の中が乾燥しがちな方は口臭も強くなる傾向にあります。具体的には、次に挙げるケースにご注意ください。
◎加齢による唾液腺機能の低下
唾液腺の機能は加齢に伴って衰えていきます。
ご高齢がドライマウスに悩まされやすいのはそのためです。
そんな唾液腺の機能は、唾液腺をマッサージしたり、日頃からよく噛んで食事をしたりすることで活性化できます。
◎口呼吸による口腔乾燥
口呼吸をしていると、お口の中が乾燥して細菌繁殖が促されます。
これは唾液腺の機能が衰えているわけではありませんが、唾液の機能が低下している点は共通しています。口呼吸から鼻呼吸に移行して、お口の中が常に唾液で潤うように努めましょう。
◎妊娠による唾液分泌の低下
妊娠中はホルモンバランスの乱れによって、唾液分泌量が低下します。
その結果、口臭が生じやすくなるだけでなく、歯周病のリスクも大きく上昇するため要注意です。
妊娠性歯肉炎にかかった場合は、安定期に歯周病治療を受けましょう。
まとめ
このように、口臭の原因のほとんどはお口の中に存在しています。
とりわけ歯周病由来の口臭が多いことから「最近、口臭が気になり始めた」という方はまず歯科に相談することをおすすめします。
大阪市 阿倍野区 西田辺えがしら歯科