歯科でのボツリヌス(ボトックス)治療とは?
ボツリヌス(ボトックス)治療というと、「美容外科で行われる、眉間や額などのシワ取りや、エラ張りの改善のために使用するもの」というイメージをおもちの方が多いかもしれません。
実際に美容外科での使用実績が多い治療法ですが、実は、歯科の分野でも使用されております。
ボツリヌス(ボトックス)治療の歯科での活用の一番の利点(メリット)は、短期間に噛む力を減少させることです。
歯ぎしりや食いしばりが強い人の症状、顎の痛みの緩和などにも応用することができます。
下記のようなお悩みをおもちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
*歯ぎしりや食いしばりが気になる方
*歯ぎしりや食いしばりによる偏頭痛や肩こりでお悩みの方
*歯ぎしりや食いしばりの力が強く、詰め物や被せ物が取れやすかったり、歯が割れたりすり減ってしまっている方
*歯ぐきや口の中に硬いコブのようなもの(骨隆起)がある方
*歯ぐきの腫れや出血が気になる方
*エラの張りが気になる方
*ほうれい線が気になる方
*睡眠時の歯ぎしりやいびきを指摘されたことがある方
歯科医院でのボツリヌス治療で得られる効果
(期待できる効果:歯ぎしり・食いしばり治療)
ボツリヌス(ボトックス)は正式名ボツリヌストキシン。筋肉を収縮させる神経を抑制する作用があります。筋肉に注射を行うことで筋肉の動きを弱めたり、痙攣がある場合はそれを和らげる効果があります。
歯ぎしりや食いしばりの力が強いと、口や顎の周りの筋肉に影響します。
そのなかでもとくに「咬筋」が緊張し、発達した状態の方は、エラを張ったような顔になってしまいます。
そして、歯ぎしり・食いしばりは顎関節症の原因にもなります。
食いしばりをしないようにし、噛む力を弱くする必要がありますが、歯ぎしりや食いしばりは無意識に行ってしまっている方が多く、ご自身での改善はなかなか難しいと思います。
【治療内容】 歯ぎしり、食いしばりが以前から強く顎の痛みに悩まされていらっしゃいました。今回、左右の顎部にボツリヌス(ボトックス)注射を4ヶ月に一度の頻度で3回行いました。
治療前の画像では顎のラインがエラが張っているようでしたが、治療後はエラが無くなり、すっきりと小顔になっています。
【費用】 ¥115,500(税込)
【治療回数】 3回
【デメリット】 効果には個人差があります。単発の注射や初回は効果を自覚できない場合もありますが、継続することにより効果ははっきりしていくことが多いです。
美容外科では「小顔効果」を求めて咬筋にボツリヌス治療を行うことがありますが、歯科の分野では、食いしばりの力を弱くし、患者さんご自身の歯や、治療した詰め物や被せ物を保護するという目的で行います。
顎の筋肉を弱めることで、食いしばりの力を減退させ、結果的に、小顔効果も期待できます。
リスク・副作用
- 稀に痛みや腫れ、内出血を起こすことがある。
- アレルギー症状が出ることがある。
- 女性は、妊娠、授乳中、妊娠の疑いがある患者さんには施術(3カ月)を行えない。
- 男性も投与中及び投与後、少なくとも半年程度は避妊する必要がある。
- 筋弛緩薬やその作用のあるお薬を内服中の方には施術を行えない場合がある。
- 抗凝固剤薬使用中(血をさらさらにする薬)
- 高血圧・狭心症の方は注意が必要
費用
自由診療
咬筋へのボツリヌストキシン製剤注入 ¥40,430(税込)/1回
顎関節症などの疾患でのボトックス治療は現在、保険適用されていません。
自由診療になります。
■お得なパッケージプラン
4ヶ月毎の3回セット ¥115,500(税込)期限最初の接種から最後の接種まで12ヶ月
よくある質問 ボツリヌス治療Q&A
Q:「ボツリヌス」とは何ですか?
A:ボツリヌス菌から合成されるタンパク質の一種で、A型ボツリヌストキシン毒素のことです。
ボツリヌス菌自体は毒性の強いものですが、ボツリスヌス菌を直接注射するわけではないため、感染する危険性はありません。ご安心ください。
実際に使用する薬剤は、菌でも毒でもなく、医薬品として認可されているものです。
Q:副作用はありますか?
A:注射による投与のため、他の注射による治療同様、注射部位の腫れや内出血、痛みなどが出る場合がありますが、時間が経てば自然とおさまる場合がほとんどです。
投与時の痛みに対しては、表面麻酔を使用し、できるだけ痛みを感じないような配慮をしております。
また、投与後、かみ合わせに違和感を感じる方がおられますが、筋肉の状態の変化によるものですので、問題ないことが多いです。
Q:効果はどのくらいの期間続きますか?
A:個人差がありますが、約3〜6ヵ月間持続します。
投与して2、3日後から効果が現れはじめます。
特に初めての注射される方は3カ月程度で効果がなくなることが多くあります。定期的に継続していけは効果期間は長くなる傾向にあります。、
Q:当日すぐに治療を受けることはできますか?
A:はい。
歯科医師によるカウンセリングと、かみ合わせやお口の状態のチェックをしたのち、ボツリヌス治療が有効と判断されればその日のうちに受けていただくことができます。
Q:治療の注意点を教えてください。
A:未成年、妊娠中、授乳中の方は治療できません。
また、女性の方は投与後2回の月経が終わるまで、男性の方は投与後3ヵ月は避妊をしてください。
高血圧症などの持病がある方、他院に通院中の方、服用中のお薬がある方は必ず歯科医師に申し出てください。
治療当日の激しい運動や飲酒、長時間の入浴は控えてください。
Q:どこに注射をするのですか?
A:咬筋に数ヵ所注射します。
注射部位や、使用する薬剤の量は、患者さんの状態に合わせて調整します。
Q:ダウンタイムは必要ですか?
A:基本的に、すぐに日常生活を送っていただけます。
Q:保険診療でできますか?
A:ボツリヌス治療は保険診療の適用外です。
Q:当日、お化粧をすることはできますか?
A:はい、できます。
Q:当日、お酒は飲めますか?
A:翌日からは通常通りに過ごして頂いて構いませんが、できれば当日は内出血などの恐れがありますので控えて頂いた方が良いです。
Q:アフターケアは必要ですか?
A:治療後は、定期的に来院していただき、効果が薄れてきたころに再度注射をすることが望ましいでしょう。