歯をコンコンと叩くと痛いのはなぜ?
歯をコンコンと叩くと痛いのはなぜ?について、阿倍野区の西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
虫歯になると歯がズキズキと脈打つような痛みが生じます。
虫歯を経験したことのある人ならあの痛みをすぐにイメージできることでしょう。
そうした自発痛はないけれど、歯をコンコンと叩くと痛い。そんな症状がある人はぜひこのコラムを読んでください。
今回は、歯をコンコンと叩くと痛みが出る原因と対処法について阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科がわかりやすく解説をします。
目次
歯を叩くと痛みが出る4つの原因と対処法
歯をコンコンと叩いて痛いと感じる場合は、主に次の4つの原因が考えられます。それぞれの対処法も併せて解説します。
【原因1】歯根が割れている
歯を叩くと痛みが生じる場合、歯の根っこにひびが入っていたり、割れていたりする可能性が考えられます。
直前に転倒などで歯を強くぶつけている場合は、その可能性が極めて高いといえます。
普段から歯ぎしり・食いしばりをする習慣がある人も要注意です。
◎対処法
歯根のひびや割れは、歯科医院でレントゲン撮影を行うことで確認できます。
歯根破折と診断された場合は、できる限り歯の保存に努めますが、割れ方が悪いと抜歯を余儀なくされます。
歯を抜いた後は、ブリッジや入れ歯、インプラントで治療します。
【原因2】根尖病巣がある
歯の根っこの先に膿の塊ができていると、歯を叩いた時に痛いと感じます。
それは過去に根管治療を行って、被せ物を装着している歯で起こりやすく、根管および根尖で再感染が起こっていることを意味します。
もちろん、今現在、虫歯になっている歯にも根尖病巣は形成されます。
◎対処法
過去に根管治療を行った歯は、被せ物と土台、充填物を撤去した上で、再根管治療を行う必要があります。
今現在、虫歯になっている歯は、根管治療を完了させなければなりません。
根管内の細菌を除去できれば、根尖病巣も自然に消失していきます。
【原因3】虫歯治療の刺激で歯髄が興奮している
虫歯治療では、歯の神経がある歯髄腔ギリギリまで歯質を削ることがあります。
その時の振動や薬剤による刺激で、歯髄が興奮し、治療後の打診痛を引き起こす場合もあります。
このケースでは治療からしばらく経過すると歯髄の興奮も治まるため、歯をコンコンと叩くと痛い、という症状も弱まっていきます。
虫歯治療から1週間以上経過してもその症状が続く場合は、積極的な処置が必要となるかもしれません。
◎対処法
虫歯治療からしばらく経過しても打診痛がなくならない場合は、不可逆性の歯髄炎が起こっていたり、虫歯の取り残しがあったりする可能性が考えられるため、まずは主治医に相談しましょう。
歯の状態によっては、治療のやりなおしや抜髄、根管治療が必要となります。
【原因4】重度の歯周病にかかっている
重症化した歯周病でも打診痛が見られます。炎症反応が歯茎だけでなく、歯根膜や歯槽骨にまで広がるため、歯周組織の破壊が進み、食べ物を噛んだ時にも痛みを感じることがあります。
◎対処法
歯周病による歯の痛みは、歯周病治療で改善する他ありません。歯周基本治療から始めて症状の改善が見られない場合は、歯周外科治療へと移行します。
まとめ
今回は、歯をコンコンと叩くと痛い場合の原因と対処法を阿倍野区の歯医者、西田辺えがしら歯科が解説しました。
いわゆる打診痛があるということは、歯や歯周組織に何らかの異常が生じていることを意味します。
場合によっては、歯根破折や根尖病巣といった深刻な症状が背景に隠れている可能性も高いので、心当たりのある人はお気軽に当院までご相談ください。
まずは歯の痛みが生じている原因を突き止めます。その上で最善といえる対処法を一緒に考えていきましょう。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行