神経の死んだ歯はどうなる？
阿倍野区の西田辺にある西田辺えがしら歯科の神経の死んだ歯はどうなる？についての歯の豆知識。
私たちの歯は、一番外側がエナメル質、内側は象牙質で構成されており、中心部分には神経と血管から成る歯髄（しずい）が分布しています。
この歯髄が歯の健康状態や寿命を左右する重要な組織であることから、治療の際に傷付けたり、汚染されたりしないよう細心の注意を払います。
今回はそんな歯の神経である歯髄が死んだ場合に何が起こるのかについて、阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科がわかりやすく解説をします。
目次
歯の神経が死ぬ原因と症状について
歯の神経は、普通に生活している上で突然、死んでしまうことはありません。
次に挙げるようなトラブルに見舞われた時には、歯の神経が死ぬ「失活（しっかつ）」という現象が起こりやすくなります。
その結果、さまざまな症状が現れます。
原因1：外傷
スポーツでボールが歯にぶつかった時や転んだ際に顔面を強打した時に、歯の神経が死ぬことがあります。
そうした外傷では、歯髄に対しても強い衝撃が加わることから失活を招いてしまうのです。
【症状】歯が黒く変色していく
外傷によって歯の神経が死ぬと、時間の経過とともに歯が黒ずんでいきます。
阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科に来られる患者さんでもよく見られるのが前歯の変色です。
外傷を負った歯だけが全体的に黒ずむため、歯髄が失活していることがひと目でわかります。
これは根管の中で歯髄の組織が腐り、その一部が歯質に入り込むことで生じる症状です。
原因2：細菌への感染
進行した虫歯では、細菌によって溶かされた穴が深くなり、やがては歯髄にまで到達します。
歯髄は外からの汚染に弱く、一度細菌に感染してしまうと治癒することがありません。最終的には細菌にむしばまれて歯髄が死にます。
【症状】痛みの消失と病巣の拡大
歯の神経が死ぬまで放置した虫歯は、これまで生じていた痛みが嘘のように消えてなくなります。
ただそれは自然治癒したのではなく、病巣は依然として根管内に存在しているため、放置すると感染範囲が根っこの先へと広がっていきます。
さらには、顎の骨や上顎洞などにも炎症が波及するリスクがあることから、神経が死んで痛みが消えたとしても治療は受ける必要があります。
神経が死んだ歯を放置すると、どうなるのか？
神経が死んだ歯を放置すると、いくつかの問題が発生する可能性があります。
歯の神経が死ぬことは、通常、痛みの症状が軽減されることを意味しますが、それにはいくつかの重要な側面が関わっています。
感染リスク
歯の神経が死ぬと、歯の神経が腐敗し細菌が増殖する可能性があります。
時間の経過とともに歯内感染症や歯根に膿の蓄積を引き起こす可能性があります。
これにより歯茎の炎症や腫れ、激しい痛みが発生することがあります。
歯が脆くなる
神経が死ぬと、歯の内部の組織が壊死し、歯の強度が低下します。
これは歯が脆くなり、割れや欠けやすくなる可能性があります。
歯の変色
神経が死ぬことで歯の神経が内出血を起こし、歯が変色してきます。
歯の色が灰色や茶色に変色することがあるため、審美的な問題が生じてきます。
したがって、神経が死んだ歯は放置せずに治療を受けることが大切です。
神経が死んだ歯の予後について
神経が死んだ歯も感染した歯質や歯髄を取り除き、被せ物を装着することで審美性・機能性を回復できます。
けれども、神経が生きている歯とはいくつかの点で異なります。
歯質が脆くなる
歯髄は、歯に酸素や栄養素、免疫細胞を供給する役割を担っています。
それは皮膚やその他の臓器・器官も同じですね。
歯髄が失活するとそうした歯の代謝機能が弱くなる、あるいは完全になくなるため、歯質が脆くなるというデメリットが生じます。
異常を検知しにくくなる
歯の神経は、有害な刺激が外から加わった際に「痛み」でSOSサインを出します。
虫歯菌に感染した場合も同様です。
神経の死んだ歯では、歯自体に痛みが生じることはなくことから、有害な刺激や歯の異常に気付きにくくなります。
そのため、異常を自覚した頃にはもうすでに手遅れとなっている場合も珍しくありません。
具体的には、歯根が破折して保存不可能となった状態で治療を始めなければならなくなることもあります。
まとめ
今回は、神経の死んだ歯には何が起こるのかについて、阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科が解説しました。
歯の神経は外傷や虫歯などで死ぬことがあり、そのまま放置すると変色や細菌感染をおこすと歯の神経が腐敗し、感染の拡大などが起こります。
治療を行った後も歯質が脆くなるなどのデメリットを伴うため、歯髄は極力保存した方が良いと言えますが、神経の死んだ歯は適切に神経を抜くなどの処置を行った方が良いでしょう。
何かございましたら阿倍野区の西田辺の西田辺えがしら歯科にご相談ください。
阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行
