歯医者に行く人は意外と多い?統計データでわかる歯の病気の身近さ

「歯医者さんは、歯が痛くなってから行くところ」
そう思っている方は、まだまだ多いかもしれません。
もちろん、歯が痛い、歯ぐきが腫れた、詰め物が取れた、というときに歯科医院を受診することは大切です。
ただ、実際には歯科医院に通っている方の理由は、それだけではありません。
虫歯や歯周病の治療だけでなく、定期検診、歯石取り、入れ歯の調整、被せ物の確認、噛みにくさの相談など、さまざまな目的で歯科医院を利用されています。
「自分だけが歯で悩んでいるのではないか」
「この程度で歯医者に行ってもいいのかな」
そう感じる方もおられると思いますが、歯やお口の悩みは、決して珍しいものではありません。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、歯科疾患について、通院率や医療費、自覚症状などの統計データをもとに解説されています。
その中では、歯や口に何らかの自覚症状を持つ人が全体の約4割いることや、歯科疾患が多くの方にとって身近な健康課題であることが示されています。
今回は、統計データを参考にしながら、「歯医者に行く人は意外と多い」という視点で、歯の病気の身近さと、早めにお口の状態を確認する大切さについてお話しします。

目次
歯医者に行く人は意外と多い?統計データで見る歯科疾患
歯科医院というと、どうしても「痛いときに行く場所」という印象が強いかもしれません。
実際、強い痛みや腫れが出てから来院される方もいらっしゃいます。
ただ、統計データを見ると、歯科疾患はかなり身近な病気であることがわかります。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、歯科疾患は有病率が高く、多くの人にとって「身に覚えのある疾患」とされています。
また、平成29年度の国民医療費では、歯科診療医療費が2兆9003億円で、国民医療費全体の6.7%を占めていたことも紹介されています。
この数字を見ると、歯の病気やお口の不調は、一部の人だけの問題ではないことがわかります。虫歯や歯周病は、年齢や生活習慣、歯みがきの状態、過去の治療歴など、さまざまな要因が関係します。毎日歯を磨いている方でも、磨きにくい場所に汚れが残ったり、過去に治療した歯のまわりにトラブルが起きたりすることがあります。
ですので、「ちゃんと磨いているのに虫歯になった」「痛みはないのに歯周病と言われた」ということも、歯科の現場では決して珍しくありません。
歯や口の不調を感じている人は少なくありません
歯や口の不調というと、強い痛みをイメージされるかもしれません。しかし、実際にはもっと小さな違和感から始まることも多くあります。
たとえば、冷たいものが少ししみる、歯ぐきから血が出る、口臭が気になる、食べ物がよく挟まる、噛むと少し違和感がある、以前より硬いものが噛みにくい。
このような症状は、日常生活の中では見過ごされやすいものです。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、平成28年の歯科疾患実態調査において、歯や口に何らかの自覚症状を持つ人が全体の約4割いたことが紹介されています。
若い世代から中年期では、「歯が痛い、しみる」「歯ぐきが痛い、腫れている、出血がある」といった症状が見られ、高年齢になるにつれて「噛めないものがある」「口がかわく」といった悩みも増えていくことが示されています。

つまり、お口の悩みは特別なものではありません。むしろ、年齢や生活の変化とともに、多くの方が何らかの不調を感じる可能性があります。
大切なのは、その小さなサインを「よくあること」としてそのままにしないことです。
もちろん、すべての違和感が大きな病気につながるわけではありません。
ただ、歯科医院で確認することで、虫歯や歯周病、噛み合わせ、被せ物の不具合などに早めに気づけることがあります。
虫歯や歯周病は身近な病気です
歯科医院でよく見られる病気の代表が、虫歯と歯周病です。
どちらもよく知られた病気ですが、実は初期の段階では自分で気づきにくいことがあります。
虫歯は、初めのうちは強い痛みが出ないことがあります。少ししみる程度だったり、食べ物が詰まりやすくなった程度だったりして、「まだ大丈夫」と思ってしまう方も少なくありません。
しかし、虫歯が進行すると、歯を削る量が増えたり、神経の治療が必要になったりすることがあります。
歯周病も同じです。歯ぐきから血が出る、歯ぐきが腫れる、口臭が気になるといった症状があっても、痛みが強くないために放置されやすい病気です。
特に歯周病は、初期には強い痛みを感じにくいことがあり、気づかないうちに歯ぐきや歯を支える組織に影響が出ている場合があります。
虫歯も歯周病も、早い段階で見つけることができれば、状態に応じて比較的小さな処置で対応できる場合があります。
反対に、長く放置してしまうと、治療回数が増えたり、歯を残すことが難しくなったりすることもあります。
「痛くないから大丈夫」と思っていても、お口の中では少しずつ変化が進んでいることがあります。
だからこそ、症状が強くなる前に確認することが大切です。

歯の病気があっても受診が遅れやすい理由
歯やお口に気になることがあっても、すぐに歯科医院へ行ける方ばかりではありません。
これは、患者さんが悪いという話ではありません。
日々の生活の中で、歯科受診はどうしても後回しになりやすいものです。
仕事や家事、育児、介護などで忙しくしていると、自分のことはつい後回しになります。
少ししみる程度、少し血が出る程度であれば、「また時間ができたら行こう」と思うのも自然なことです。
また、歯科治療に対して不安を持っている方もおられます。
過去に痛い思いをした、治療音が苦手、何をされるかわからないのが怖い、という方にとって、歯科医院に行くこと自体が大きな負担に感じられることもあります。
痛みが出るまで様子を見てしまう人が多い
歯科受診が遅れやすい理由のひとつに、「痛くなってから行けばいい」という考えがあります。
確かに、強い痛みが出たときは受診のきっかけになります。
しかし、虫歯や歯周病は、痛みが出る前から始まっていることがあります。
特に歯周病は、かなり進行するまで痛みが出にくいこともあるため、痛みだけを目安にしていると発見が遅れてしまう場合があります。
歯がしみる、歯ぐきから血が出る、噛むと違和感がある、口臭が気になる、詰め物のまわりが引っかかる。
このような症状は、日常生活の中では小さなことに感じるかもしれません。
ですが、歯科の立場から見ると、お口の中で何か変化が起きているサインであることがあります。
大きな痛みになる前に確認できれば、患者さんの負担を少なくできる場合もあります。
「これくらいで相談していいのかな」と思うような段階でも、一度確認しておくことは決して大げさではありません。

忙しさや不安から歯医者を後回しにしてしまう
もうひとつ大きいのが、忙しさと不安です。
歯科医院に行くには、予約を取り、時間をつくり、通院する必要があります。
忙しい方にとっては、それだけでも負担に感じることがあります。
また、治療が必要だと言われたら何回も通わないといけないのではないか、費用がかかるのではないか、悪いところがたくさん見つかったらどうしよう、と心配になる方もおられると思います。
その気持ちは、とても自然です。
だからこそ、当院では、患者さんにできるだけわかりやすくお口の状態をお伝えすることを大切にしています。
いきなり治療を進めるのではなく、まず今のお口の状態を知っていただき、必要な治療やメインテナンスについてご説明します。
歯科医院は、痛みを我慢してから行く場所ではなく、気になることを相談する場所でもあります。
不安がある方ほど、早い段階でご相談いただくことで、今後の見通しが立ちやすくなることがあります。
歯の病気を防ぐために大切なこと
歯の病気を防ぐためには、毎日の歯みがきがとても大切です。
ただし、歯みがきをしていれば絶対に虫歯や歯周病にならない、というわけではありません。
歯と歯の間、歯ぐきとの境目、奥歯の溝、被せ物のまわりなどは、汚れが残りやすい場所です。
自分ではしっかり磨いているつもりでも、同じ場所に磨き残しが続くことがあります。その汚れが長く残ると、虫歯や歯周病の原因になります。
また、歯の健康は「痛みがないこと」だけでは判断できません。しっかり噛めること、食事を楽しめること、会話しやすいこと、口元に自信を持てることも、お口の健康に含まれます。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、食べ物をよく噛むこと、噛めることと健康との関わりについても解説されています。歯の喪失が進み、噛みにくい状態になると、硬い食品を避けるようになり、ミネラル、ビタミン、食物繊維などの摂取量が低くなって、栄養摂取のバランスが崩れやすくなることが示されています。
つまり、歯を守ることは、単に虫歯を防ぐだけではありません。これから先も食事を楽しみ、健康的な生活を続けていくためにも大切なことです。
定期的な歯科検診で早めに変化に気づく
歯科検診は、悪いところを見つけて不安にさせるためのものではありません。自分では気づきにくい変化を早めに確認し、必要があれば小さい段階で対応するためのものです。
虫歯が小さいうちに見つかれば、状態によっては大きく削らずに管理できる場合や、比較的小さな処置で対応できる場合があります。歯周病も、歯ぐきの状態や歯石の付き方を定期的に確認することで、進行を防ぐことにつながります。
また、以前に治療した詰め物や被せ物も、時間が経つと状態が変化することがあります。すき間ができたり、かみ合わせが変わったり、まわりに汚れがたまりやすくなったりすることがあります。痛みが出る前に確認しておくことで、大きなトラブルを防ぎやすくなります。
定期検診では、歯だけでなく、歯ぐき、かみ合わせ、清掃状態、入れ歯や被せ物の状態なども確認します。痛みがないときこそ、お口の状態を知る良いタイミングです。

メインテナンスでお口の健康を守る
メインテナンスでは、歯科医院でお口の状態を確認し、歯石や汚れを取り除き、患者さんに合ったセルフケアの方法をお伝えします。
歯みがきのクセは、人によってかなり違います。右側はよく磨けているけれど左側に汚れが残りやすい方、奥歯の内側が苦手な方、歯と歯の間に汚れが残りやすい方など、それぞれ特徴があります。
歯科医院で確認すると、自分では気づかなかった磨き残しの場所がわかります。そこに合わせて、歯ブラシの当て方や、フロス、歯間ブラシなどの使い方を見直すことができます。
特に歯周病は、一度治療をして終わりではありません。歯ぐきの状態は、毎日の清掃状態や体調、生活習慣によって変化します。良い状態を保つためには、治療後のメインテナンスがとても大切です。
また、噛みにくさを感じている方も、そのままにしないことが大切です。入れ歯が合わない、被せ物に違和感がある、片側ばかりで噛んでいる気がする、硬いものを避けるようになった。こうした変化は、毎日の食事にも関わります。
お口の健康を守ることは、今の痛みを取るだけではなく、これからの生活を守ることにもつながります。

阿倍野区・西田辺で歯の不調が気になる方へ
歯医者に行く人は、決して特別な人ではありません。統計データから見ても、歯科疾患は多くの方にとって身近な病気です。歯や口の不調を感じている方も少なくありません。
大切なのは、「痛くなったら仕方なく行く」のではなく、「気になる段階で確認しておく」ことです。
歯がしみる。歯ぐきから血が出る。噛みにくい。口臭が気になる。詰め物や被せ物に違和感がある。しばらく歯科検診を受けていない。
このようなことがある方は、一度お口の状態を確認しておくと安心です。早めに相談することで、治療の選択肢が広がる場合もありますし、必要以上に不安を抱えずに済むこともあります。
阿倍野区・西田辺の西田辺えがしら歯科では、虫歯や歯周病の治療だけでなく、定期検診やメインテナンスを通じて、患者さんのお口の健康を長く守ることを大切にしています。
「この程度で歯医者に行っていいのかな」と迷われる方もおられると思います。ですが、小さな違和感の段階で相談していただくことは、決して大げさなことではありません。むしろ、その段階で確認できることが、将来の歯を守るきっかけになることもあります。
歯やお口の健康は、毎日の食事、会話、笑顔、生活の質に関わります。阿倍野区・西田辺周辺で歯の不調が気になる方、しばらく歯科検診を受けていない方、将来のために歯を大切にしたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
西田辺えがしら歯科では、患者さんが安心して通えるよう、わかりやすい説明と丁寧な対応を心がけています。気になる症状がある方は、早めの受診をおすすめします。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行
参考元
参考元
厚生労働省 e-ヘルスネット
「各種統計からみる歯科疾患の重み」
「速食いと肥満の関係 -食べ物をよく『噛むこと』『噛めること』」
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