噛む 効果 歯 西田辺えがしら歯科 歯医者

噛むことによる6つの効果

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毎日の食事の中にある、健康への大切な第一歩

こんにちは。大阪市阿倍野区・西田辺えがしら歯科 院長の江頭です。

診療をしていると、患者さんから
「やわらかい物ばかり食べるようになりました」
「昔よりしっかり噛めなくなった気がします」
「よく噛んだ方がいいとは思うけれど、何がそんなに大事なんですか」
といったお話をいただくことがあります。

たしかに、「よく噛みましょう」という言葉は昔からよく聞きますが、なぜそこまで噛むことが大切なのかを、あらためて考える機会は少ないかもしれません。

噛むことは、ただ食べ物を細かくするためだけの動きではありません。
食事の満足感にも関わりますし、お口の健康にも関わります。

さらに、毎日の食べ方や全身の健康にもつながる大切な働きです。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、食べ物をよく「噛むこと」、そして「噛めること」は、健康と深い関係があるとされています。

今回は、噛むことによってどのような良いことがあるのかを、患者さんにもわかりやすいように、6つに分けてお話しします。

1.食べすぎを防ぎやすくなります

まず一つ目は、食べすぎを防ぎやすくなることです。

食べるのが早い方は、満腹感を感じる前にどんどん食べ進めてしまいやすい傾向があります。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、速く食べる習慣がある人には肥満の方が多いことが示されています。

実際、忙しいときほど食事を急いで済ませてしまいがちです。
けれども、ひと口ひと口を少し意識して噛むだけで、食べるペースは自然とゆっくりになります。すると、必要以上に食べすぎることを防ぎやすくなります。

体のことを考えると、何を食べるかももちろん大切ですが、どう食べるかも同じくらい大切です。
よく噛むことは、特別な道具もいらず、今日から始められる健康習慣のひとつです。

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2.食事をしっかり味わえるようになります

二つ目は、食事をより味わいやすくなることです。

食べ物は、口に入れた瞬間だけで味わっているわけではありません。噛むことで食べ物が細かくなり、唾液と混ざることで、甘みやうまみ、風味を感じやすくなります。
日本歯科医師会の一般向け資料でも、よく噛むことは味覚の発達につながると紹介されています。

早食いの方のなかには、食べ物をあまり噛まないまま飲み込んでしまう方もおられます。
そうすると、せっかくの食事も、味わう前に終わってしまいます。
食事の満足感が少ないと、つい別の物に手が伸びやすくなることもあります。

日々の食事は、栄養をとるためだけではなく、生活の楽しみでもあります。
しっかり噛むことは、その楽しみをきちんと感じるためにも大切です。

3.唾液が出やすくなり、お口の健康を保ちやすくなります

三つ目は、お口の健康に関わることです。

噛むと唾液が出やすくなります。唾液には、お口の中をうるおしたり、食べ物を飲み込みやすくしたりする大切な働きがあります。
日本歯科医師会の口腔機能に関する資料でも、唾液がしっかり出ることは、おいしく安全に食べることにつながるとされています。

また、日本歯科医師会の一般向け資料では、よく噛むことが歯の病気予防に役立つという考え方も紹介されています。
もちろん、噛むだけでむし歯や歯周病を防げるわけではありません。
毎日の歯みがきや、歯科医院での定期検診、メインテナンスはとても大切です。

ただ、食事の中でしっかり噛み、お口をよく使うことは、お口の環境を整える助けになります。
普段のケアに加えて、噛むことを意識することも、お口の健康を守るうえで意味のあることだと考えています。

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4.胃腸への負担を減らしやすくなります

四つ目は、胃腸への負担を減らしやすいことです。

食べ物は、口の中である程度細かくされてから胃へ送られます。ですから、よく噛んで食べることは、食事を無理なく進めるうえで大切です。
日本歯科医師会の資料でも、よく噛むことは胃腸の働きを促進すると紹介されています。

逆に、あまり噛まないまま急いで飲み込むような食べ方が続くと、食事そのものが慌ただしくなってしまいます。
食べたあとに重たい感じがする方や、食事時間がとても短い方は、食事内容だけでなく、噛み方にも目を向けてみるとよいかもしれません。

最近は、やわらかい食べ物が増えています。

もちろん、やわらかい物が悪いということではありません。
ただ、そればかりになると噛む機会が少なくなります。
無理のない範囲で少し噛みごたえのある食材も取り入れながら、口をしっかり使う習慣を保っていくことが大切です。

5.口まわりの機能を保つことにつながります

五つ目は、お口まわりの機能の維持です。

噛むときには、歯だけが働いているわけではありません。唇、頬、舌、あごなど、お口のまわり全体が一緒に動いています。
日本歯科医師会のオーラルフレイル対策の資料でも、口の動きをよくすることは、明瞭な発音や表情の豊かさにつながるとされています。

また、日本歯科医師会の一般向け資料には、よく噛むことの効用として「言葉の発音がはっきり」といった内容も紹介されています。
食べることと話すことは別のようでいて、実はどちらもお口の機能と深く関係しています。

年齢を重ねると、食べる力や飲み込む力、話すときの口の動きが少しずつ弱くなることがあります。
最近、食べこぼしが増えた、むせやすい、しゃべりにくい気がするという変化がある方は、お口の機能が少し落ちてきている可能性もあります。
そのようなときは、早めに歯医者で相談していただくことが大切です。

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6.しっかり噛めることが、体の健康を支えます

六つ目は、全身の健康との関わりです。

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、歯を失うなどして噛みにくくなると、硬い食品を避けるようになり、ミネラル、ビタミン、食物繊維などの摂取量が低くなりやすいことが紹介されています。

これは、とても大切な点です。

つまり、健康のためには「よく噛むこと」だけではなく、「きちんと噛めること」が必要だということです。
歯が痛い、ぐらつく、入れ歯が合わない、被せ物がしっくりこないといった状態があると、自然と食べやすい物ばかりを選ぶようになります。
すると、食事の内容が偏りやすくなります。

患者さんの中にも、「噛みにくいから、もうこの食べ物は避けています」とおっしゃる方がおられます。
けれども、本来は食べられていた物を諦めてしまうのは、やはりもったいないことです。
しっかり噛めるお口の状態を整えることは、食事の楽しみを守ることでもあり、健康を守ることでもあります。

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よく噛むために、毎日の食事で意識したいこと

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、「一口30回噛む習慣」を目標にする「噛ミング30」が紹介されています。
また、日本歯科医師会の資料でも、ひと口ごとによく噛むこと、口いっぱいに詰め込まないこと、ひと口ごとに箸を置くことなどが勧められています。

難しく考える必要はありません。
まずは、少しだけ食べるペースを落としてみることから始めてみてください。
今までより数回多く噛むだけでも、意識は変わってきます。

たとえば、次のようなことは取り入れやすいと思います。

・ひと口食べたら、次をすぐに口へ運ばず、今のひと口をしっかり噛む
・口いっぱいに食べ物を入れず、落ち着いて食べる
・やわらかい物ばかりに偏らないようにする

ただし、歯やあごに痛みがある方、噛むと違和感がある方、入れ歯が合っていない方は、無理に噛む回数だけを増やそうとしないでください。
噛みにくさの背景に、むし歯や歯周病、噛み合わせの問題、被せ物や入れ歯の不具合が隠れている場合もあります。
違和感が続くときは、先ずで歯医者で確認することが安心です。

まとめ

噛むことには、食べすぎを防ぎやすくすること、食事を味わいやすくすること、唾液が出やすくなってお口の健康維持に役立つこと、胃腸への負担を減らしやすいこと、口まわりの機能を保つこと、そしてしっかり噛めることが体の健康を支えることなど、さまざまな意味があります。

日々の診療の中で感じるのは、「しっかり噛めること」は当たり前のようでいて、実はとても大切だということです。
痛みなく噛めること、食事を楽しめること、好きな物を無理なく食べられることは、毎日の生活の質に直結します。

阿倍野区西田辺で、噛みにくい、食べにくい、飲み込みにくい、お口の衰えが気になるといったお悩みがある方は、西田辺えがしら歯科までお気軽にご相談ください。
患者さんのお口の状態をしっかり確認し、これからも長く食事を楽しめるよう、一緒に考えていきたいと思います。

参考元

厚生労働省 e-ヘルスネット「速食いと肥満の関係 -食べ物をよく『噛むこと』『噛めること』」
厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康」
日本歯科医師会「歯の学校」教材
日本歯科医師会「オーラルフレイル対策のための口腔体操」
日本歯科医師会「オーラルフレイル対応マニュアル」

阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行

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