
虫歯を放置するとどうなる?
虫歯を放置するとどうなる?の阿倍野区の歯医者 西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
虫歯は、誰もがかかり得る身近な病気です。
おそらく皆さんも子どもの頃に虫歯を経験したことがあるかと思いますが、歯科治療時の痛みで治療で嫌な思いをした方がほとんどでしょう。
それだけに、虫歯になってもできるだけ歯医者に行きたくない、歯科治療を先延ばしにしたい、と考えがちですが、何もせず放置するとどうなるのか気になりますよね。
今回はそんな虫歯を放置した場合に生じるリスクやトラブルについて詳しく解説します。
自然に治ることはない?
風邪やインフルエンザというのは、そもそも特効薬が存在せず、安静に過ごすことで自然に治ります。
風邪を引いても内科に行かないという方も少なくないですよね。
一方、虫歯は安静に過ごしていても自然に治ることはありません。
口腔ケアの方法や食生活にもよりますが、虫歯は放置すればするほど、確実に症状が悪化していきます。
ですから虫歯は一般的な病気のように自然治癒を期待してはいけないのです。
虫歯を数年放置すると何が起こる?
虫歯の進行速度には、個人差があります。
数ヶ月から1年程度、放置することで、虫歯の末期にまで達するケースは珍しくありません。
専門的には「C4」と呼ばれる状態で、歯冠はボロボロになり、歯の神経も死んでしまいます。
その一方で、虫歯を数年放置してもそれほど症状が進行しない人もいます。
歯やお口の中の清掃状態が良かったり、糖分をあまり摂取しない食生活を送っていたりすると、虫歯のステージもC1やC2くらいで停滞することもありえるのです。
つまり、虫歯を数年放置して何が起こるかは、一概に語るのが難しいものの、現実的には絶対に避けるべき事態といえます。
虫歯を確かめる方法(セルフチェック)と虫歯を見つけた時の対策について
虫歯を10年放置するとどうなる?
虫歯を10年間、治療せずに放置したら、歯は崩壊していることでしょう。
病的な部分を残したまま歯根が残存することもあるかもしれませんが、その他の歯に虫歯がうつったり、顎の骨に感染が広がったりするなど、お口全体にさまざまなトラブルを引き起こしているものと思われます。
口腔環境が壊れ、噛む、飲み込む、しゃべる、息をするなどを、生きていく上で必須ともいえる機能も障害されていることでしょう。
虫歯を放置して死亡するリスクはある?
虫歯は歯の病気であり、命とは何ら関係がないように思えますが、重症化させると死亡するリスクが出てきます。
例えば、虫歯を放置し続けると、顎の骨に細菌感染が広がって「顎骨骨髄炎(がっこつこつずいえん)」を発症することがあります。
そこから首や喉の奥などに炎症が広がる「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という病気にまで発展すると、呼吸が障害されるなどして死亡するリスクが生じます。
また、虫歯を長年放置するような口腔状態では、歯周病菌なども増殖していることが考えられるため、誤嚥性肺炎や心筋梗塞、脳梗塞で死亡するリスクも生じることでしょう。
虫歯を自覚したらすぐに歯科を受診
ここまで、虫歯を放置した場合に起こり得るトラブルについて解説してきましたが、正直、良いことは何一つありませんよね。
虫歯治療を先延ばしにすることで、一時的には楽になれるかもしれませんが、歯科への受診が1週間、1ヶ月と延びるごとに、とても大きなリスクを背負うことになりますので、これって虫歯かも?と気づいた時点で歯科を受診するようにしてください。
歯の表面に白いシミが現れる初期の虫歯であれば、まだ削らずに治すことも可能です。
虫歯を確かめる方法(セルフチェック)と虫歯を見つけた時の対策について
まとめ
虫歯は自然に治らない病気であり、最悪の場合は死亡リスクを伴います。
それだけに虫歯は予防、早期発見・早期治療が何よりも重要な病気といえます。
阿倍野区の歯医者 西田辺えがしら歯科
歯科医師 院長 江頭伸行