高齢者・有病者におけるインプラント治療の講演会


大阪口腔インプラント研究会の例会

先日、所属している大阪口腔インプラント研究会の例会にて、九州歯科大学口腔再建リハビリテーション学分野教授の細川先生による、「超高齢社会におけるインプラント治療」と題する講演会に参加しました。簡単にではありますが、内容を記載します。

現在の日本では高齢化が加速していることは周知の事実で、口腔内の健康維持においても、これまでとは異なるケアが必要になってきています。

歯科インプラントを用いた歯の欠損へ治療は、有効で確実な治療方法であると明らかになっています。
しかし、一方で、インプラントの周囲におこるインプラント周囲炎(歯茎の腫れ)の報告され問題になりつつあります。

さらに、何らかの全身疾患や有病者(骨粗鬆症、糖尿病など)の患者様の増加も重要な課題になりつつあります。

日本においては、世界のどの国よりも急激に高齢化が進行しつつあります。

高齢人口の増加に伴って、当然ながら歯科治療を受ける患者が何らかの全身疾患を持つ、いわゆる有病高齢者も増加の一途を辿っています。

これら、高齢有病者に対するインプラント治療、あるいは、すでに口腔内に埋入されているインプラントへの対応については、様々な課題が指摘されていると言います。

インプラント周囲組織疾患は、歯周疾患と類似した発症因子によって誘発されることが知られていますが、近年、いわゆるインプラント周囲炎は、単なる感染だけではなく、生理的な骨形成を骨吸収が超えた時に生じる、いわば「骨代謝のバランス障害」であるという考えも示されてきています。

この講演では有病者や高齢者に対してインプラント治療を行う際に考慮すべき事項や新たな取り組みを交えて紹介されていました。

また、人生の終末期は誰もが要介護状態になる可能性が高いため、患者自身のセルフケアだけでなく、介護者に対してインプラントのケア方法について啓発活動歯科医療従事者への連携方法の確立が急務であることについても言及されていました。

咀嚼と糖尿病についても興味深い話がありました。

よく噛んで食べると、血糖値の上昇を防ぐ効果があります

しかし、すでに内科で糖尿病治療を行い、血糖のコントロールされている患者が、今まで歯が悪く毎食を丸飲みしている状態だったのが、インプラント治療をして噛めるようになったため、食事を多くとるようになり体重が増加し、血糖値が上がり糖尿病が悪化した、というのです。

歯科医師として、健康を保つために「良い歯」を入れるのではなく、「よく噛める歯」を入れ「よく噛む」ように指導していく必要があるということです。

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