インプラントは何年持つ?長持ちさせる方法とは
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歯科治療で装着する装置には、それぞれ寿命があります。
保険診療で作る入れ歯は4~5年、ブリッジは7~8年程度持つと言われていますが、自費診療で作るインプラントはどれくらいの持つのか気になりますよね。
今回はそんなインプラントの寿命と長持ちさせる方法について詳しく解説します。
目次
インプラントの寿命は10年以上?
インプラント治療には、「10年生存率」という有名な統計データが存在しています。
インプラント治療から10年経過してもお口の中できちんと機能している確率を表したもので、上下ともに90%を超えています。
つまり、インプラント治療を受けた人の9割以上は10年間、問題なく人工歯根で噛み続けることができているのです。
その時点で入れ歯やブリッジとは大きく異なるのですが、この数値がインプラントの寿命を表すわけではありませんのでご注意ください。
なぜなら、インプラントの治療後の過ごし方・ケアの仕方によっては、15年、20年と使い続けることも難しくないからです。
インプラントの寿命は延ばせる?
インプラントの寿命は、努力によって延ばすことが可能です。
ちなみに過去には、インプラント治療後からお亡くなりになるまで40年程度、インプラントを使い続けた例があります。
これはデンタルインプラントが開発された当初のケースであり、治療技術も進歩した現在であれば、もっと長く使い続けることも不可能ではないといえます。
インプラントを長持ちさせる方法
インプラントは、比較的高額な費用と長い期間をかけて装着するため、再治療は出来る限り避けたいものです。
天然歯と同じくらい、あるいはそれ以上長持ちさせたいと考えている方も少なくないことでしょう。
そこで是非とも意識していただきたいのが次に挙げる点です。
歯周病にかからない
歯周病はインプラントの天敵です。
インプラントの周りに細菌感染が起こって炎症反応が生じると、人工歯根と顎の骨との結合が失われてしまいます。
その結果、人工歯根が抜け落ちる、もしくは抜かざるを得なくなることでインプラントが寿命を迎えます。
専門的には「インプラント周囲炎」と呼ばれるもので、インプラントを長持ちさせるのであれば絶対にかかってはいけない病気です。
口腔ケアをしっかり行う
インプラントは歯根から歯冠まですべてが人工物で構成されており、虫歯になるリスクはゼロです。
また、見た目が天然歯そっくりなことから、特別なケアが不要にも思われがちですが、実際はそうではありません。
とりわけ人工歯根と上部構造の境目付近は天然歯と異なる構造を呈しており、汚れがたまりやすくなっていますので十分にご注意ください。
天然歯もそうですが、歯と歯茎の境目は不潔になりやすく、歯周疾患のリスク上昇につながります。
メインテナンスを継続的に受ける
インプラントを長持ちさせる上で必須なのは「メインテナンス」です。
インプラントの状態を定期的にチェックしてもらうことで、装置の不具合や異常を早期に発見できます。
一見、正常に見えても、レントゲンを撮ったら顎の骨に異常が生じている場合も十分あり得ますので、インプラント治療後のメインテナンスは欠かさず、継続的に受けるようにしてください。
まとめ
今回は、インプラントが何年持つのかについて解説しました。
インプラントはケースによって埋め込む本数や患者様のお口・身体の状態も異なるため、寿命について一概に語ることは難しいですが、適切な方法で治療を受けた場合は少なくとも10年は持つことでしょう。
そこからどれだけ寿命を延ばせるかは、治療後のケア次第です。
阿倍野区 西田辺えがしら歯科
歯科医師 院長 江頭伸行