歯科治療と心臓病の関わり

知人の歯科医師が診た特殊なケースを紹介します。
主訴は、
階段を上った時や、重い荷物を担いで歩いたときに左の奥歯が痛む、また「重い」という感じで、虫歯の痛みとは違った感じがありました。
この患者さんは、定期的に歯科健診を受けており、検査した結果、やはり虫歯や歯周病などはなく、そもそも虫歯の痛みではないとのことで、内科を受診するよう勧めました。

内科医では、「念のため」と心電図を撮ったところ、狭心症の疑いが出てきたので、循環器の専門病院を紹介されたそうです。
造影剤を入れて調べたところ、いつ心筋梗塞になってもおかしくない程の狭心症と診断され即治療、事なきを得たとのことでした。

“痛み”という症状は、脳が「ここ」と場所を指定することで、当人は「ここが痛い」と感じるものです。
しかし内臓の場合は、脳が指定する場所と実際に“何かが起きている場所”が一致しないことがあり、中でも歯や首に心臓の症状が出ることがあります。
これは、胎児が母体の中で形成される過程で、胎児が最初に心臓ができる場所が“首から左の奥歯のあたり”ということによるもの。胎児の成長とともに心臓は下降し、本来の胸の位置に収まりますが、神経は首の周囲に余韻を残して成長するため、生まれてから何十年もたっているのに狭心症の痛みが歯や首に出ることがあるのです。
症状の出方は本来の狭心症と同じで、坂道や階段を昇ったときや、重いものを持って歩いたときなどの「労作時」に始まり、数分安静にしていると自然に治まっていく?という特徴的な傾向があります。
今回のケースでは、幸い虫歯がなかったために、他の疾患を疑う事になりましたが、歯科医師がすぐに狭心症の可能性を判断することは難しく、もし虫歯でも見つかれば当然そちらの治療が先行し、狭心症の発見は遅れます。
また、狭心症は、初めて胸の症状が出てから2週間ほどは心筋梗塞に移行しやすく、危険な状況が続くため、早期発見が重要になります。

歯は直接に命と関わらないからと軽視せず、日頃から歯科定期健診を欠かさない事も長生きの秘訣かもしれませんね。

大阪市 阿倍野区 西田辺 えがしら歯科では、患者様の希望に応える事が出来るようにまた、総合的なプロデュースができ施術できるように、日々、最新技術の取得を行っております。何なんなりとご相談下さいませ。

院長 江頭 伸行