歯根破折とは?原因や対処法(画像あり)
こんにちは。阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科です。
私たちの歯は、お口の中に見えている歯冠(しかん)と歯茎の中に埋まっている歯根(しこん)で構成されています。
普段は歯冠の部分割れたる、欠けたりすると、鏡で確認できたり、舌触りで違和感を感じたりと、なんと察知することができます。
歯根にも深刻な症状が現れることがありますので、その点はご注意ください。
歯根が破折してしまうと噛んだら痛い、噛めない、歯がぐらつく、歯茎が腫れるなどの症状が発生します。
歯根破折は、特に神経を抜いた歯に起こることが多いです。
今回はそんな歯根が折れる「歯根破折(しこんはせつ)」について、阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科が詳しく解説します。
歯根破折ってなに?
歯根破折とは、歯に対して強い衝撃が加わるなどして根っこの部分が折れる、もしくは割れる現象です。
歯根はレントゲンやCTなどの画像でしか確認することができないため、“折れる”と言われてもなかなかピンとこないかもしれませんね。
歯の頭の部分である歯冠も割れたり、欠けたりすることはありますが、歯根破折はそれ以上に深刻な状態であり、早急な処置が必要となることも珍しくありません。
歯根が折れる原因について
歯根破折は、事故やスポーツ中の衝撃、転倒などの外的な力が歯に加わることで、歯根が折れることが原因となるわけではありません。
例えば、虫歯の重症化によって神経を抜いた場合は、歯質が脆くなりがちです。
しかも、外からの刺激を感知しにくいことから、極端に強い力で噛んでしまうこともあります。
その結果、何気ない食事の最中に突然、歯根が折れることも十分あり得ます。
また、歯ぎしりや食いしばりの習慣があったり、噛み合わせが高い人工歯を装着していたりする人も、歯根破折に注意しなければならないでしょう。
これらの原因により、歯根破折が発生する可能性があります。
歯根破折が深刻な理由
歯冠が割れても、直接見て触ることができる部位なので、比較的治療はしやすいです。
実際、歯が欠けたり、割れたりして修復治療を受けた経験がある方もいらっしゃることでしょう。
一方、歯根が割れてしまうと歯冠のように簡単には治せませんよね。
そもそも歯根には歯髄(しずい)という、歯の神経と血管からなる組織が分布しており、破折とともに細菌感染が引き起こされてしまっている可能性も高いです。
その時点で歯髄は保存できませんし、歯そのものも残せないことが多いのです。
歯根破折の種類について
歯根破折は、「水平性」と「垂直性」の2つに大きく分けられます。
水平性は歯の噛む部分と平行に歯根が破折するパターンで、歯を残せることもあります。
歯の噛む部分から垂直的に歯根が破折している場合は、歯を残せないことが多いです。
これは細菌感染が起こりやすいからです。
歯根破折の種類は、歯のレントゲン撮影やCTスキャンなどの画像診断によって正確に判断されます。
歯のマイクロ・クラック
クラックとはヒビのことです。
歯のマイクロ・クラック(微細裂け目)は、目に見えない、小さな裂け目や亀裂のことを指します。
マイクロ・クラックは目に見えないため、初期段階では症状がわかりにくいことがあります。
しかし、時間の経過や負荷の増加により、クラックが進行して歯の亀裂や痛みを引き起こすことがあります。
歯科医師も裸眼ではマイクロ・クラックを識別が困難です。
歯科用ルーペや歯科用顕微鏡(マイクロ・スコープ)を使って歯のマイクロ・クラックを確認して診断します。
歯根破折の治療法
一般的に、歯根破折の治療には抜歯が必要となります。
歯根破折は歯根の部分が折れてしまうため、直接的な修復が困難です。
ただ、破折の程度が軽く、歯髄の感染リスクも低いのであれば、積極的に処置を加えて歯の保存に努めます。
ポイントとなるのは「感染源を除去できるか」「割れた歯根を修復して密閉できるか」です。
それが難しいと判断された場合は、水平性の歯根破折でも抜歯を余儀なくされます。
総じて言えることは、歯根破折は治療が難しい状態であり、早期の診断と適切な治療が重要であるということです。
歯根破折の予防方法
歯根破折を予防するためには、以下の予防方法を実践することが重要です。
・健康的な食事
バランスの取れた食事を摂り、特にカルシウムやビタミンDを含む食品を意識的に摂取しましょう。これにより、歯の強度や健康状態を保つことができます。
・噛み合わせの調整
歯科医師の指導のもと、噛み合わせの異常を修正する治療を受けることが重要です。正しい噛み合わせを維持することで、歯にかかる負担を均等に分散させることができます。
・ストレス管理
ストレスが歯ぎしりや食いしばりの原因となることがあります。適切なストレス管理方法を見つけ、緊張を和らげましょう。リラックス法やストレッチなどの方法が有効です。
・マウスガードの使用
歯ぎしりや食いしばりの習慣がある場合には、マウスガードの装着を検討しましょう。マウスガードは歯にかかる力を分散させ、歯根破折のリスクを軽減する助けとなります。
予防策を実践することで、歯根破折のリスクを低減できます。
しかし、予期せぬ事故やトラブルが起こる可能性もあるため、定期的な歯科検診と歯科医師との相談をおすすめします。
阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科にご相談ください。
まとめ
今回は、歯根が折れる歯根破折について、阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科が解説しました。
歯根破折は一見するとわかりにくい地味な症状ですが、抜歯が必要となることも珍しくありません。
歯根破折に気付くのが遅れると、さらに深刻な病態を引き起こしかねないため、歯に異常を感じたらすぐに歯科を受診しましょう。
転んだ際に歯を打って歯冠が正常でも歯根が折れていたというケースは多々あります。
歯根が折れる歯根破折について不安のある方は、阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科にご相談ください。
阿倍野区西田辺 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行