歯科の唾液検査について解説
歯科の唾液検査について解説について、阿倍野区の西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
歯科では、口腔内診査・歯周組織検査・レントゲン撮影など、いろいろな方法でお口の中を調べますが、阿倍野区西田辺の歯医者「西田辺えがしら歯科」のように唾液検査まで行っている医院はなかなか珍しいものです。
これは、予防型の歯科医院のならではの取り組みなのです。
今回はそんな歯科の唾液検査の方法や意義について、阿倍野区西田辺のえがしら歯科がわかりやすく解説します。
唾液検査とは?
唾液検査は、その名の通り唾液の成分を調べ、お口の中の健康状態などを評価する方法です。
考え方としては病院で受ける「血液検査」や「尿検査」などと同じです。
患者さまの唾液を採取して、専用の機械でその成分を調べます。
阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科で導入している唾液検査は、唾液を少量、採取するだけでお口の中の状態を細かく調べることができますので、患者さまの心身にかかる負担は極めて軽いといえます。
唾液検査でわかること
私たちの唾液は、無色透明で水のような見た目をしていますが、実際は驚くほど多くのものが含まれています。
わずかな量の唾液を採取するだけでも阿倍野区西田辺の西田辺えがしら歯科では以下のような情報が得られます。
口腔内細菌の数や種類
口腔内は様々な種類の細菌で構成されています。
口腔内細菌の数や種類は個人によって異なり、環境や口腔内の健康状態によっても変動します。
一般的には、数百から数千種類の細菌が存在するとされています。
口腔内細菌は、口腔内の生態系の一部として重要な役割を果たしています。
一部の細菌は口腔の健康を維持するために役立ち、他の細菌は口腔疾患の原因となることがあります。
代表的な口腔内細菌の種類には、以下のようなものがあります。
ストレプトコッカス属(Streptococcus): 口腔内で最も一般的な細菌であり、主に歯垢(プラーク)の形成に関与します。
ラクトバチルス属(Lactobacillus): 酸性条件下で活動し、虫歯の発生や進行に関与することが知られています。
アクチノバシラス属(Actinobacillus): 歯周病などの口腔感染症の原因となることがあります。
プロピオニバクター属(Propionibacterium): 口腔内の通常の細菌叢の一部であり、歯周病などの疾患との関連性が示唆されています。
フュシオバクテリウム属(Fusobacterium): 歯周ポケットや歯周病の病変部に多く存在し、炎症を引き起こす可能性があります。
これらは一部の代表的な細菌であり、実際の口腔内細菌の種類は非常に多岐にわたります。
また、個人の口腔内細菌叢は日常の食事、口腔衛生状態、免疫機能などの要因によっても変化することがあります。
歯科の唾液検査では、虫歯菌や歯周病菌といった口腔内細菌の数や種類をある程度、把握することができます。
その結果、お口の中の衛生状態がわかり、虫歯や歯周病のなりやすさも推測可能となります。
唾液の緩衝能
唾液には、酸性に傾いた口内環境を中性へと引き戻す「緩衝能(かんしょうのう)」というものが備わっています。
この緩衝能には個人差があるため、唾液検査で評価する意義は大きいです。
当然ですが緩衝能が高いほど、お口の中が酸性になってもスグに中性に戻るため、歯が溶けにくい環境となることから、虫歯リスクも低いと評価できます。
唾液の分泌量
唾液の分泌量も虫歯や歯周病のリスクを評価する上で重要なポイントとなります。
なぜなら唾液には、細菌を排除する自浄作用・殺菌作用・抗菌作用に加え、歯の再石灰化を促す作用が期待できるからです。
唾液の分泌量が多いほど、虫歯・歯周病を始めとした感染症にかかりにくくなります。
唾液の分泌量は、個人によって異なり、一般的には、健康な成人の場合、1日に約0.5〜1.5リットルの唾液が分泌されると言われています。
ただし、唾液の分泌量は様々な要因によって変動することがあります。
以下に、唾液の分泌量に影響を与える要因の一部を示します:
①刺激物や食事 : 食べ物の咀嚼や刺激物(酸っぱい食べ物、キャンディーなど)は唾液分泌を促進することがあります。
また、食事の摂取量や種類によっても分泌量が変化することがあります。
②水分摂取 : 十分な水分を摂取することは、唾液の適切な分泌に必要です。
脱水状態や水分不足の場合には、唾液の分泌量が減少することがあります。
③口腔の健康状態 : 口腔内の炎症や疾患(例: 口内炎、歯周病)は唾液の分泌量を減少させることがあります。
④薬物の使用 : 特定の薬物(抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、抗不整脈薬など)は、唾液の分泌を抑制する場合があります。
⑤ストレス : ストレスや緊張状態は、唾液の分泌を減少させることがあります。
唾液の分泌量が異常に多い(過多唾液症)または少ない(減少唾液症)場合は、口腔の健康や嚥下機能に影響を与える可能性があります。
重度の唾液減少は、口の乾燥(口腔乾燥症)として知られ、不快感や食事の嚥下困難を引き起こすことがあります。
歯茎の健康状態
歯周病などにかかっていて歯茎の状態が悪いと、唾液中に白血球や種々のタンパク質の検出量が多くなります。
これは歯周病の有無や進行度を正確に評価できる情報ではありませんが、大まかな健康状態を把握する上で有用です。
唾液検査を受ける意義
唾液検査は、特定の病気について詳しく調べることができる精密検査ではありません。
阿倍野区西田辺 西田辺えがしら歯科でも希望される患者さまのみに自費診療で行っており、虫歯治療や歯周病治療で必須となる検査ではないものの、「なぜ、虫歯になってしまうのか?」「歯周病になる本当の原因は何なのか?」といった原因の解明することに役立ちます。
つまり、虫歯や歯周病の再発や予防に力を入れたい方に強くおすすめしたい検査といえます。
唾液検査の結果からは、個人の遺伝的な特徴や疾患のリスクなどの情報が得られる場合があります。
唾液検査自体は5分程度で終わりますので、少しでも関心のある方はお気軽に阿倍野区西田辺 西田辺えがしら歯科までお問い合わせください。
まとめ
今回は、歯科の唾液検査の内容や意義について、阿倍野区西田辺 西田辺えがしら歯科が解説しました。
唾液を少量採取するだけで、唾液の分泌量や口腔内細菌の数・種類、歯茎の健康状態などを大まかに評価できる検査です。
新型コロナウイルス感染症における唾液を使ったPCR検査が有名になりましたが、歯科の唾液検査とは内容や意義などが大きく異なる点にご注意ください。
そんな唾液検査についてさらに詳しく知りたい方は、いつでも阿倍野区西田辺の歯医者「西田辺えがしら歯科」までご連絡ください。唾液検査に関する疑問や質問にわかりやすくお答えします。
阿倍野区西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行