歯周病はブラッシングで治る？
歯周病はブラッシングで治る？について、阿倍野区西田辺の歯医者、西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
虫歯は、ブラッシングだけで治すことはできません。
私たちの歯は一度、虫歯菌に感染すると、その部分を削らない限り完治させることはできないのです。
一方、歯周病は、歯ではなく歯茎の病気なので、ブラッシングで治せそうなものですよね。
歯科医院で治療をする場合も歯垢や歯石を取り除くことがメインとなるため、頑張れば自宅でのブラッシングだけで症状を改善できるのでは？と思われている方もいらっしゃることでしょう。
今回はそんな歯周病の治し方について、阿倍野区の西田辺えがしら歯科が詳しく解説をします。
歯周病はブラッシングだけでは治らない
歯周病を治すためには、歯ブラシによるブラッシングが欠かせません。
歯科医院で適切な治療を受けたとしても、自宅でのブラッシングが疎かだと歯周病の症状は一向になくならないことでしょう。
そういう意味で歯周病はブラッシング“だけ”では治らないといえます。
ですから、歯茎の腫れや出血が認められ、歯周病にかかっていることを自覚した場合は、自宅でのブラッシングだけで対処するのはおすすめできません。
どんなに頑張って歯磨きしても歯周病は徐々に進行していきます。
歯科医院での治療が必須である理由
歯周病がブラッシングだけで治らない理由は、この病気の成り立ちを考えるとわかりやすいです。
歯周病は、歯の周りに歯垢や歯石がたまることが根本的な原因となります。
とくに歯石は歯周病菌の格好の住処となるため、繁殖を始めとした生命活動がどんどん促進されていってしまうのです。
その結果、歯茎が腫れて歯周ポケットが深くなることで、歯周病菌にとってさらに有利な環境が整ってしまいます。
この状態を自宅でのブラッシングだけで改善するのは困難です。
なぜなら、歯垢や歯石がたまっている状態は、正しいブラッシングを行えていない証拠でもあるからです。
そうした間違った方法でのブラッシングをいくら頑張っても、歯垢が一切ない（プラークフリー）な状態を作ることは難しいと言わざるを得ません。
ちなみに私たち、歯科医師・歯科衛生士がブラッシングしても100%の歯垢（プラーク）を磨ききることはできません。
約10％程度の歯垢（プラーク）が磨き残しとして残ってしまうことが言われています。
ブラッシングは非常に難しいものです。
歯科のプロである私たちが、このような数値が残ってしまうので、一般の方がブラッシングした場合、もっと数値が大きいのではないでしょうか。
また、歯石は歯垢（プロ）が石灰化を受けて石のように硬くなった汚れなので、歯ブラシによるブラッシングで取り除くことができない点にも注意が必要です。
歯周病治療の内容について
歯周病治療では、歯のクリーニングで歯垢などを取り除き、歯石はスケーリングで除去します。
歯周ポケットが深くなっているケースでは、ルートプレーニングという方法で対処します。
ルートプレーニングは、スケーリングと同じ器具を使用するのですが、歯茎の中に処置を施すことから、出血や痛みを伴うため、事前に局所麻酔を作用させます。
こうした処置はセルフケアで行うことは絶対的に不可能です。そうして歯周病菌の住処となる歯垢・歯石・汚染された軟組織などを一掃するのが歯周病の基本治療の主な目的です。
いわゆる歯周基本治療では、ブラッシング方法の指導も受けられますので、誤ったセルフケアを改善できます。
まとめ
今回は、歯周病をブラッシングで治せるかどうかについて、阿倍野区の西田辺えがしら歯科が解説しました。
歯周病はブラッシングだけで治すことはできませんが、完治させる上で自宅でのブラッシングも必須となります。
歯周病という病気は、歯科医院での治療と正しいセルフケアを両立させることで初めて治すことが可能となります。
ですから、歯周病は間違っても歯ブラシによるブラッシングだけで治そうとは考えないでください。歯茎の腫れや出血、歯周病由来の独特な口臭などが認められたらできるだけ早く歯医者さんに診てもらいましょう。
歯周基本治療は、虫歯治療のような極端に痛い思いをすることも少ないため、ためらわず早急に行動することをおすすめします。
阿倍野区の西田辺の歯医者 西田辺えがしら歯科
IDIA国際口腔インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会 専修医
歯科医師 院長 江頭伸行
