阿倍野区 歯医者 西田辺えがしら歯科

誤嚥性肺炎の治療法や予防

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前回の「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」のお話に続いて、その治療法や予防について書きたいと思います。

前回も示しましたが、厚生労働省による平成23年度人口動態調査によると、「肺炎」が三大死因の一つに加わり、その中でも「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」が大きな原因となっています。

誤嚥性肺炎とは?

誤嚥性肺炎は、高齢者に多く、口腔内細菌が唾液や胃液と共に肺に流れ込んで生じる肺炎です。

通常、食べた物などが気管そして肺に入り込もうとすると、反射的に激しく咳き込んで気管から出してしまいます。

高齢者の場合、この反射が鈍くなり、この異物を気管の外に出すことができずに気管や肺にまで入り込み、結果的に肺に異物(細菌が唾液や胃液)が入り肺炎を起こしてしまうのです。

また、再発を繰り返すという特徴があります。

誤嚥性肺炎は、脳卒中や全身麻痺、あるいは麻痺などの症状のない脳梗塞において、神経伝達物質の欠乏によって、咳反射や嚥下反射の神経活動が低下して起こります。

咳反射や嚥下反射が低下すると、先程書いたように知らない間に細菌が唾液と共に肺に流れ込み、この細菌が肺の中で増殖して誤嚥性肺炎が起こります。

誤嚥性肺炎は、肺炎の原因となる細菌を殺菌する抗生物質で治療します。

また、胃液を肺の中に吸い込んで肺炎になった場合、ステロイドを短期に用いて肺炎を鎮める場合もあります。

さらに、酸素欠乏(呼吸不全)になった場合は、酸素吸入を行います。

重症の呼吸不全では人工呼吸器などによる治療も併せて行います。

再発予防には、脳梗塞後遺症として使われるアマンタジンや抗血小板作用を持つ脳梗塞予防薬が有効です。

これらの治療薬は咳反射や嚥下反射を改善し、脳梗塞を予防して誤嚥性肺炎を予防します。咳反射を亢進させる降圧薬であるACE阻害薬も有効であるという報告もあります。

また、歯磨きを毎日して口の中の雑菌を減らしたり、食後に一定時間(2時間)座ってもらって胃液逆流を防ぐことも、誤嚥性肺炎の予防にとって大切です。

さらに、高齢者では、歯ぐきをマッサージしますと、嚥下反射が改善して誤嚥性肺炎の予防に役立ちます。

高齢者の場合、自覚症状がなく、誤嚥性肺炎が引き起こされる場合が多いですが、ご家族の方などが少し気を付けてみたり、面倒でも毎日歯磨きを怠らないように促すことも有効ではないでしょうか。

大阪市 阿倍野区 西田辺 えがしら歯科では、虫歯から審美治療まで無痛で「白い歯」を意識した治療を行っております。

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歯科医師 院長 江頭伸行