口内炎・味覚障害の予防の予防法!
「ミネラル」という言葉を皆さんも聞いた言葉あると思います。
人の体が必要とするミネラルには20種類近くあり、多量ミネラルと微量ミネラルに分けられます。
多量ミネラルとは、比較的多量に必要とされるもので、カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、リンなど。
微量ミネラルとは、微量であっても欠かすことの出来ないもので、鉄、銅、亜鉛、マンガン、クロム、セレニウム、ヨウ素、モリブデン、リチウム、バナジウムなどがあります。
今回は、微量ミネラルの中の「亜鉛」と歯や歯茎、お口の中の関係について書いていきます。
亜鉛の役割を調べてみると、
- 300種類を超えるさまざまな酵素(体内での化学反応を助けるもの)の活性化
- DNAにも深く関与
- 病気の予防と回復
- 成長ホルモンの機能維持
- 皮膚の健康維持
- 視力の維持
- 味覚、嗅覚の保全、唾液の分泌
- アルコール分解
- 老化防止
と、多岐にわたります。
そして、以前のブログ「口内炎の早い治し方と予防!」「うまいと感じていますか?」でも出てきたように、「亜鉛」と言うミネラルは、お口の中にとって重要な栄養素だと言う事が最近の研究で解かってきています。
亜鉛が不足することにより、歯茎の細胞の分裂や再生が上手く行なわれなくなり、口内炎が多発しやすくなったり、味覚障害を起こしたりしてしまうのです。
ご存じのように、お口の中の細胞はとても活発で、体のほかの部分の皮膚とは違い、多少の傷ができても放っておけば治ってしまうはずです。
そんな治りやすい場所でも口内炎が治りにくかったり、味がわからなくなってしまう、ということは、体に大きな影響が出てきているといっても過言ではないでしょう。
最近では「舌痛症」(症状:傷がないのに、舌の先あたりがピリピリして痛む)との因果関係が言われており歯科界にとって注目のミネラルです。
ふつうに食事をしていれば不足の心配はないといわれるミネラルですが、食品を加工する過程で失われることが多く、インスタント食品やファーストフードに偏った食生活、極端なダイエットをしていると不足しがちです。
ちなみに、亜鉛を多く含んでいる食べ物・食材亜鉛という栄養成分は身体の中で作り出すことができないので、毎日の食事から摂取する必要性があります。
牡蠣・牛肉・卵黄・チーズ・干しエビ・アーモンド・落花生、その他の魚介類や肉類、大豆製品などにも比較的多く含まれているそうです。
特に亜鉛を多く含んでいる食べ物が牡蠣で、2個で1日分が補えるようですが、毎日2個ずつ牡蠣を食べるのはなかなか難しいと思いますし、その他の栄養素のバランスもありますので、やはり色々な食物から色々な栄養素をバランスよく補うのが一番ですよね。
また、亜鉛が不足すると、下記のような症状もでるそうです。目安にしてみてください。
- 肌荒れ・シミが目立つ
- 爪が変形・変色したりする
- お酒に弱くなった
- 抜け毛が多い
- すり傷が治らない
- 立ちくらみ
- 目の疲れ
- 精力が衰えた
- 生理不順
- 物忘れが激しい
- 風邪をひきやすい
- 味覚障害
いずれの場合も、症状がひどかったり、症状が継続する場合は、亜鉛不足以外の原因もあり得ますので、適切な医療機関で診断を受けてください。
歯科医院では、「亜鉛」を処方することはできませんが、おすすめのサプリメントとして当医院では販売しております。
阿倍野区の歯医者 西田辺えがしら歯科
歯科医師 院長 江頭伸行