歯周病専門医とは
歯周病専門医とは？普通の歯医者との違いは？、阿倍野区の西田辺えがしら歯科の歯の豆知識ページです。
歯周病は、一般歯科で対応している口腔疾患ですが、進行度が増すに連れて治療の難易度も上がるため、実際は矯正歯科や口腔外科のような専門性の高い診療科と言っても間違いではありません。
それだけに、進行した歯周病では普通の歯医者よりも歯周病専門医に診てもらった方が、治療の精度が上がります。
今回はそんな歯周病専門医についてわかりやすく解説します。
日本歯周病学会が設けている資格
歯周病専門医とは、日本歯周病学会が設けている資格のひとつで、一定の条件を満たした歯科医師に対して与えられます。
厳密には、認定医・専門医・指導医の資格があり、これらを合わせて歯周病専門医と呼ぶこともあります。
歯周病専門医を取得するための条件
歯周病専門医の資格は、認定医・専門医・指導医の順に取得が難しくなっていきます。
まず認定医についてですが、これは「３年以上研修施設で研修して、基本的な歯周治療の知識と技量をマスターした上で、認定医試験に合格した歯周病学会員」にその資格が与えられます。
この時点でもうすでに歯周病の専門家と言えるくらいの知識や技術が身についています。
専門医は基本的に認定医の資格を取得した人が対象となります。
具体的には「５年以上、あるいは認定医取得後２年以上研修施設で研修して、専門的な歯周治療の知識と技量をマスターした上で、専門医試験に合格した歯周病学会員」にその資格が与えられます。
3つ目の指導医は、歯周病専門医を育成する立場にある人で、さらに高度な知識や実績が求められます。
普通の歯医者との違いは？
歯周病は、すべての歯周病患者さまが受ける「歯周基本治療」と重症例に適応される「歯周外科治療」の2つに大きく分けることができます。
普通の歯医者さんでは、歯周基本治療のみに対応しているところが多いといえます。
歯周基本治療は、歯のクリーニングやスケーリング・ルートプレーニング（歯石除去）、ブラッシング指導などがそれに当たります。
重度の歯周病に適応される歯周外科治療には、歯周組織再生療法や歯周形成手術、切除療法、歯肉移植術、根面被覆術など、かなり専門性の高い処置が含まれるため、普通の歯医者さんには難しい場合も珍しくありません。
そうしたケースでは、歯周病治療のプロフェッショナルに診てもらった方が良いといえます。
歯周病は、歯茎を切ったり縫ったりする手技だけでなく、顎の骨がどのような状態にあるのかを評価する診断力も重要となってくることから、進行している歯周病ほど専門医院に任せた方が良いといえるでしょう。
歯周病は歯を失う主な原因
歯周病は虫歯よりも歯を失うリスクが高い病気であるにもかかわらず、比較的軽視されがちな口腔疾患となっているのが現実です。
歯周病の診療は、レベルの高い歯周病が一般的な歯科医院で当たり前になれば、日本人が歯を失うリスクも大きく減少することでしょう。
80歳までに20本以上の歯を残せる人の割合も大きく向上するのではないでしょうか。
まとめ
今回は、歯周病専門医について詳しく解説しました。
歯周病は生活習慣病の一種とも考えられており、誰がかかってもおかしくない病気です。
その特性や治療の種類、専門医の重要性などについても正しく理解しておく必要があります。
阿倍野区 西田辺えがしら歯科
歯科医師 院長 江頭伸行
